青森競輪場で開催された選手強化支援競輪「2025年度全日本プロ選手権自転車競技大会記念競輪」は、5月25日に最終日が行われた。メインの「スーパープロピストレーサー賞」では、ライン3番手の古性優作が俊敏な立ち回りから直線でコースをこじ開けて抜け出した。一昨年以来、3度目の「スーパープロピストレーサー賞」を制して、賞金422万円(副賞含む)を獲得。翌26日には同じ青森バンクで「全日本プロ選手権自転車競技大会」が、開催され、古性はケイリンにエントリーしている。普段の競輪とは違った競技種目で繰り広げられるバトルは、車券発売こそないが見ごたえたっぷり。みなさまのご来場をお待ちしております。

SPR賞出場選手特別紹介

SPR賞1番車、古性優作選手

SPR賞2番車、吉田拓矢選手

SPR賞3番車、清水裕友選手

SPR賞4番車、武藤龍生選手

SPR賞5番車、脇本雄太選手

SPR賞6番車、松谷秀幸選手

SPR賞7番車、寺崎浩平選手

SPR賞8番車、浅井康太選手

SPR賞9番車、眞杉匠選手
決勝戦 レース経過
スタートは古性優作、清水裕友が飛び出し、古性が誘導員の後ろを占めた。寺崎浩平-脇本雄太-古性-浅井康太の中近勢が前を固め、中団は清水-松谷秀幸の即席ライン、眞杉匠-吉田拓矢-武藤龍生の関東勢が後攻めとなった。
青板周回に入ると寺崎は徐々に誘導員との車間を空けはじめる。3コーナーから踏み上げていた眞杉が赤板で寺崎に並びかけたが、寺崎は突っ張って出させない。すると眞杉は寺崎の番手で引かずに脇本のアウトで併走し、吉田は浅井の後ろまで下げてジャンが入った。最終ホームで眞杉が寺崎を叩きに出ると寺崎は懸命に突っ張る。2コーナーを立ち直ったところで眞杉が前に出たのもつかの間、打鐘2センターからスパートして徐々に番手を上げていた清水-松谷が一気に先頭に躍り出た。脇本-古性-浅井が松谷を追いかける。2コーナーから自力に転じて迫る吉田を、脇本は牽制するが余力はない。古性-浅井は空いたインをすり抜けて松谷にスイッチ。4コーナーで松谷がまくり上げてきた吉田をブロックすると、清水、松谷の間にコースを取った古性が直線で先頭に立つ。古性は17、23年に続き3回目のスーパープロピストレーサー賞制覇。終始古性をマークしていた浅井が2着で、まくり上げた吉田が3着だった。
青板周回に入ると寺崎は徐々に誘導員との車間を空けはじめる。3コーナーから踏み上げていた眞杉が赤板で寺崎に並びかけたが、寺崎は突っ張って出させない。すると眞杉は寺崎の番手で引かずに脇本のアウトで併走し、吉田は浅井の後ろまで下げてジャンが入った。最終ホームで眞杉が寺崎を叩きに出ると寺崎は懸命に突っ張る。2コーナーを立ち直ったところで眞杉が前に出たのもつかの間、打鐘2センターからスパートして徐々に番手を上げていた清水-松谷が一気に先頭に躍り出た。脇本-古性-浅井が松谷を追いかける。2コーナーから自力に転じて迫る吉田を、脇本は牽制するが余力はない。古性-浅井は空いたインをすり抜けて松谷にスイッチ。4コーナーで松谷がまくり上げてきた吉田をブロックすると、清水、松谷の間にコースを取った古性が直線で先頭に立つ。古性は17、23年に続き3回目のスーパープロピストレーサー賞制覇。終始古性をマークしていた浅井が2着で、まくり上げた吉田が3着だった。







<4R>

伊藤旭選手
佐々木眞也が早めに上昇して、前受けの後藤大輝に併せ込む。しかしながら、後藤は赤板過ぎに突っ張り主導権をキープ。中団に佐々木が降りるも、外から三谷竜生が追い上げて打鐘を迎える。4番手の三谷後位はもつれるも、山本伸一をさばいた佐々木が奪取。先行態勢の後藤が好ペースで駆けて、最終周回。2コーナー手前からまくった三谷は、3番手の山形一気の横まで。番手絶好の伊藤旭(写真)が、楽に追い込んだ。
「自分が1番車だったんで、前を取ることだけを集中していました。(後藤)大輝は後ろを確認しながら、落ち着いて駆けていた。バックが向かい風だったけど、(最終バックでは)大輝は結構、踏み直していた。大輝と山形さんのおかげで1着が取れた。近況は自力だと全然、勝負できない。良くないので、練習するだけですね」
突っ張り先行から別線をシャットアウト。ラインでの上位独占をメイクした後藤大輝は、こう振り返る。
「誰も出させるつもりはなかったです。2周からでもモガき合いに付き合うつもりでした。(伊藤)旭とは(昨年11月の)四日市の準決で初めて連係して決められなかった。だから、決めたいっていう強い気持ちだった。(赤板の)誘導のところだけヒヤヒヤしたけど、落ち着いて駆けられました。脚の状態は悪くないけど、久々にこういうGIみたいなメンバーで走ると脚力不足だったり、レース勘の下手さとかが出る。この2走は、かなりいい経験になりました」
「自分が1番車だったんで、前を取ることだけを集中していました。(後藤)大輝は後ろを確認しながら、落ち着いて駆けていた。バックが向かい風だったけど、(最終バックでは)大輝は結構、踏み直していた。大輝と山形さんのおかげで1着が取れた。近況は自力だと全然、勝負できない。良くないので、練習するだけですね」
突っ張り先行から別線をシャットアウト。ラインでの上位独占をメイクした後藤大輝は、こう振り返る。
「誰も出させるつもりはなかったです。2周からでもモガき合いに付き合うつもりでした。(伊藤)旭とは(昨年11月の)四日市の準決で初めて連係して決められなかった。だから、決めたいっていう強い気持ちだった。(赤板の)誘導のところだけヒヤヒヤしたけど、落ち着いて駆けられました。脚の状態は悪くないけど、久々にこういうGIみたいなメンバーで走ると脚力不足だったり、レース勘の下手さとかが出る。この2走は、かなりいい経験になりました」
<8R>

石原颯選手
北日本勢が、前団に構える。赤板過ぎに踏み込む藤井侑吾を高橋晋也が突っ張る。両者で脚力を使い、藤井が4番手に降りる。そこを石原颯(写真)が仕掛けて、打鐘2センターで先頭に立つ。中四国ライン3車が出切り、最終ホーム手前から藤井が反撃に出る。椎木尾拓哉は離れて、藤井が1人で前団に襲い掛かる。一度は岩津裕介のけん制を乗り越えた藤井だったが、2センターでいっぱい。石原が後続を振り切った。
「展開が良かったです。脚を使わずに、吸い込まれる感じで前まで出られた。誰かが来たら合わせられるようにと思っていきました。(最終3コーナーで)藤井さんを合わせ切るのでいっぱいでした。今日(最終日)は完ぺきに展開だった。自分の(周回中の)位置が後ろだったら突っ張られていたと思う」
高橋のまくりは不発。最終3コーナー過ぎから内に進路を取った成田和也は、直線で岩津を弾いて中のコースを伸びた。
「(高橋)晋也も藤井君に出られるとキツいと思って、突っ張ってから石原君を出させたと思います。そのあと藤井君が1車で来た。でも、晋也もキツかったんでしょうね。自分は内に(椎木尾に)入ってこられたので、踏んでいった。(桑原大志の内が)空いているように見えたんで、そのまま踏んでいきました。岩津君がもっていったあと戻ってきた。しっかりどかしてからと思って踏んだので、アタマまでは届かなかった」
「展開が良かったです。脚を使わずに、吸い込まれる感じで前まで出られた。誰かが来たら合わせられるようにと思っていきました。(最終3コーナーで)藤井さんを合わせ切るのでいっぱいでした。今日(最終日)は完ぺきに展開だった。自分の(周回中の)位置が後ろだったら突っ張られていたと思う」
高橋のまくりは不発。最終3コーナー過ぎから内に進路を取った成田和也は、直線で岩津を弾いて中のコースを伸びた。
「(高橋)晋也も藤井君に出られるとキツいと思って、突っ張ってから石原君を出させたと思います。そのあと藤井君が1車で来た。でも、晋也もキツかったんでしょうね。自分は内に(椎木尾に)入ってこられたので、踏んでいった。(桑原大志の内が)空いているように見えたんで、そのまま踏んでいきました。岩津君がもっていったあと戻ってきた。しっかりどかしてからと思って踏んだので、アタマまでは届かなかった」
<9R>

松井宏佑選手
赤板1コーナーで切って出た佐々木豪を松井宏佑(写真)が押さえにいくが、佐々木豪が内から盛り返す。タイミングを取った河端朋之は、打鐘3コーナーで仕掛ける。最終ホームで中国ラインの3車が出切り、河端の主導権。4番手に佐々木豪で雨谷一樹、松井で続く。佐々木豪は車間が詰まらず、6番手の松井はバックからまくりを打つ。軽快に逃げた河端だったが直線でスピードが鈍り、ゴール前で抜け出した松井が1着。
「(打鐘は)もっと踏んでおけば良かったですね。中途半端になってしまった。本当は切って、そのまま徐々に上げて先行したかった。(河端がカマして行ったあとは)キツかったけど、できるだけ早めに仕掛けてと思いました。届くと思わなかったけど、最後は自転車が伸びてくれました。(前回で落車したが)体は悪くないですね。自転車は前から乗っているフレームにしました」
松井のスピードに対応した小原太樹が、付け切って神奈川ワンツー。
「佐々木君もあのタイミングで引いてくれないですよね。(松井を)迎え入れてから、河端さんがいいタイミングで行って苦しくなった。けど、松井君が強かったです。付いてはいけているけど、もうちょっと上積みが欲しい」
「(打鐘は)もっと踏んでおけば良かったですね。中途半端になってしまった。本当は切って、そのまま徐々に上げて先行したかった。(河端がカマして行ったあとは)キツかったけど、できるだけ早めに仕掛けてと思いました。届くと思わなかったけど、最後は自転車が伸びてくれました。(前回で落車したが)体は悪くないですね。自転車は前から乗っているフレームにしました」
松井のスピードに対応した小原太樹が、付け切って神奈川ワンツー。
「佐々木君もあのタイミングで引いてくれないですよね。(松井を)迎え入れてから、河端さんがいいタイミングで行って苦しくなった。けど、松井君が強かったです。付いてはいけているけど、もうちょっと上積みが欲しい」
<10R>

郡司浩平選手
赤板1センター過ぎに郡司浩平(写真)を押さえて先頭に立った森田優弥は、そのまま踏み上げる。叩きに出た犬伏湧也を合わせて、森田の先行で打鐘を通過する。3番手の郡司の外で休んだ犬伏が、再度、踏み込んで南修二が続く。最終1コーナーで犬伏が叩き切り、坂井洋は南をさばいてスイッチ。坂井の後ろは郡司で、菅田壱道が2コーナー手前からまくる。坂井のけん制をこらえて菅田がのみ込むが、切り替えた郡司ゴール前で交わした。
「(最終2コーナー付近は)南さんが後退しながらだったんで、その外だと坂井(洋)に合わされちゃうかなっていう瞬時の判断で内に切り込んでいった。そのまま外に外していきたかったけど、バックで詰まってしまった。(まくった菅田の)肩が前に出ていたので、ひと呼吸待つ形になった。レース自体は見えていたけど、深谷(知広)さんが付いていたんでもう少し気持ち良く自力を出したかった。自分のなかでは疲れも出てしまって、今回は気持ちが上がってこないところもあった。けど、実際に走って、まだまだ足りないところもわかった。それでスイッチも入って、ピリッとした」
一撃にかけた菅田壱道は、最終1センターから仕掛ける。好スピードのまくりで前団をとらえたが、佐藤慎太郎が徐々に遅れて、切り替えた郡司に屈した。
「前が取れたんで、みんな脚を使ったところを一発と思っていた。そしたら思いのほか早めにモガき合いになった。それで展開が向いた。郡司君が仕掛ける前に自分が仕掛けないと、(佐藤)慎太郎さんと決まらないと思った。脚力差があるんで、展開を生かして走れたと思います。(日本選手権の落車で)体はしっくりこないところもあるけど、自力で動けていい着が取れたのは自信になった」
「(最終2コーナー付近は)南さんが後退しながらだったんで、その外だと坂井(洋)に合わされちゃうかなっていう瞬時の判断で内に切り込んでいった。そのまま外に外していきたかったけど、バックで詰まってしまった。(まくった菅田の)肩が前に出ていたので、ひと呼吸待つ形になった。レース自体は見えていたけど、深谷(知広)さんが付いていたんでもう少し気持ち良く自力を出したかった。自分のなかでは疲れも出てしまって、今回は気持ちが上がってこないところもあった。けど、実際に走って、まだまだ足りないところもわかった。それでスイッチも入って、ピリッとした」
一撃にかけた菅田壱道は、最終1センターから仕掛ける。好スピードのまくりで前団をとらえたが、佐藤慎太郎が徐々に遅れて、切り替えた郡司に屈した。
「前が取れたんで、みんな脚を使ったところを一発と思っていた。そしたら思いのほか早めにモガき合いになった。それで展開が向いた。郡司君が仕掛ける前に自分が仕掛けないと、(佐藤)慎太郎さんと決まらないと思った。脚力差があるんで、展開を生かして走れたと思います。(日本選手権の落車で)体はしっくりこないところもあるけど、自力で動けていい着が取れたのは自信になった」
<11R>

松本貴治選手
前受けから新山響平が突っ張り主導権。しかしながら、突っ張られた窓場千加頼は、再び2コーナーから踏み込む。窓場は打鐘で渡部幸訓に張られて後退。脚力を消耗しながらも新山が主導権を守り、松本貴治(写真)が3番手。5番手に三谷将太が降りて、岩本俊介は6番手で最終ホームを迎える。松本が2コーナーからまくり、渡部が猛ブロック。荒井崇博は続けず、バックから三谷が踏み込む。懸命に合わせて逃げる新山を、直線半ばでとらえた松本が1着。
「あの並びは理想的でした。新山君も(窓場を突っ張ったあと)流しているのがわかったので、(仕掛けて)行きごろを見極めてと思っていました。自分もサラ脚だったので、(まくっていって)もっと出るかなって思ったんですけど。新山君が強くて思ったようには出ませんでした」
近畿ライン3番手の三谷将太は、窓場が不発になると打鐘2センターで降りて5番手を確保。早めに踏み込んで2着もこう振り返る。
「スタートで自分が失敗した。ラインとして一番内側の自分が取れなかった。(窓場が突っ張られたあと荒井の後ろに切り替えたが)窓場君と(村上)博幸さんの位置を確認して、あの位置なら自分が早めに仕掛けないとなって思いました。(リカバリーはしたが)スタートがすべてなんで。結果、ラインで決められていないので反省します」
「あの並びは理想的でした。新山君も(窓場を突っ張ったあと)流しているのがわかったので、(仕掛けて)行きごろを見極めてと思っていました。自分もサラ脚だったので、(まくっていって)もっと出るかなって思ったんですけど。新山君が強くて思ったようには出ませんでした」
近畿ライン3番手の三谷将太は、窓場が不発になると打鐘2センターで降りて5番手を確保。早めに踏み込んで2着もこう振り返る。
「スタートで自分が失敗した。ラインとして一番内側の自分が取れなかった。(窓場が突っ張られたあと荒井の後ろに切り替えたが)窓場君と(村上)博幸さんの位置を確認して、あの位置なら自分が早めに仕掛けないとなって思いました。(リカバリーはしたが)スタートがすべてなんで。結果、ラインで決められていないので反省します」
<12R>

古性優作選手
寺崎浩平に4車のラインができあがり、人気も脇本雄太、古性優作(写真)に集中した。しかしながら、別線も一筋縄ではいかない顔ぶれ。隙を逃さない清水裕友に、先の日本選手権ファイナルでワンツーを決めている栃茨コンビ。数的な有利をもってしても、あっさりとラインでの決着というわけにはいかなかった。
赤板過ぎのダッシュ勝負で寺崎が、眞杉匠を阻む。しかしながら、突っ張られた眞杉は、番手の脇本の横にピタリと張りつく。吉田拓矢は後退して、ライン3番手でフリーになった古性の頭によぎるものもあった。
「寺崎君も(眞杉を)出させる気も一切なかったですし、眞杉君も脇本さんの外勝負っていう感じだった。イレギュラーですけど、自分がジャンで(脇本と眞杉の)中に入ってどかそうかなって思ったぐらい。本当にどうしようかなって、すごい迷う時間が長かった」
結果的に古性はじっと我慢。番手の決着がつかないまま、今度は打鐘4コーナーから清水が仕掛けて最終2コーナー手前で先頭に出た。
「ああいうところですかさず来るっていうのが清水君ですし、本当に隙のない選手。もう(清水が)出ていった時には、勝負圏外になったなって思った。けど、とにかく1回、脇本さんを迎え入れて、あとは脇本さんが力を出し切ってそこからは自分の判断だなって思った」
スイッチして前の清水、松谷秀幸を追いかけた脇本だったが、まくりに転じた吉田に並ばれて万事休す。古性は2センターから内に降りて、ビクトリーロードを探した。
「最後の最後まで待ってっていう感じでした。脇本さんもヨシタク(吉田)が来てかぶって、完全に力が抜けていくのもわかった。ここはもう内にいくしかないと。脚に余裕はあったので、コースが空いたら勝負できるなって思っていた」
直線の入口で松谷を弾いてスペースをつくると、一瞬で抜け出して余裕のゴール。古性が3度目の「スーパープロピストレーサー賞」を制した。
今シリーズは、異例のローテーション。連勝で結果を残したものの、古性に不安がなかったわけではない。
「雨もありますし、(2日間)番手、3番手の競走だった。それでコンディションがわかりにくい部分もある。ダービー(日本選手権)が終わってから1週間トレーニングして、もう本当に体が動かなくて宇都宮を欠場した。10日間ぐらいできるだけ休んでっていう感じだったんですけど。(今シリーズは)今年のなかで一番楽だった気はします。(最終日は)道中も流れている感じもした。自転車も今回から新車ですけど、それも悪くないのかなって感じはします」
休養に充てたことで好転ムードも、次なる大舞台、地元の岸和田の高松宮記念杯に向けては気を引き締める。
「10日間、休むっていうのは怖いことなので、よほど今回みたいな頭も体も疲れて、体が動かなくならない限りめったにない。この反動って絶対にくると思う。だから帰って岸和田(の高松宮記念杯)に向けて、あとはガンガンやってっていう感じですね」
完全休養で新たな境地に至った古性だが、すでにハードトレーニングモードに気持ちを切り替えている。
浅井康太は、前の古性の動きに集中。最後は古性がたどったコースをなぞるように2着に入った。
「古性君がさすがのコースでしたし、落ち着いていましたね。(脇本が追い上げられて)迎え入れていたし、(古性は)すごい冷静でした。さすが、王者の走りだなと。4番手は難しかったけど、赤板では内を締めていないとしゃくられるし、4番手の仕事をしようと思っていた」
眞杉が脇本の横で併走すると、吉田拓矢は下げて中団で脚力を温存。しかしながら、清水の仕掛けに反応できず、こう反省する。
「道中で清水さんが行ったところを行こうと思ったら、雨で前が見えずに内を差してしまっていて後ろに迷惑を掛けた。初手でスタートを清水さんに負けたのも痛かったです」
赤板過ぎのダッシュ勝負で寺崎が、眞杉匠を阻む。しかしながら、突っ張られた眞杉は、番手の脇本の横にピタリと張りつく。吉田拓矢は後退して、ライン3番手でフリーになった古性の頭によぎるものもあった。
「寺崎君も(眞杉を)出させる気も一切なかったですし、眞杉君も脇本さんの外勝負っていう感じだった。イレギュラーですけど、自分がジャンで(脇本と眞杉の)中に入ってどかそうかなって思ったぐらい。本当にどうしようかなって、すごい迷う時間が長かった」
結果的に古性はじっと我慢。番手の決着がつかないまま、今度は打鐘4コーナーから清水が仕掛けて最終2コーナー手前で先頭に出た。
「ああいうところですかさず来るっていうのが清水君ですし、本当に隙のない選手。もう(清水が)出ていった時には、勝負圏外になったなって思った。けど、とにかく1回、脇本さんを迎え入れて、あとは脇本さんが力を出し切ってそこからは自分の判断だなって思った」
スイッチして前の清水、松谷秀幸を追いかけた脇本だったが、まくりに転じた吉田に並ばれて万事休す。古性は2センターから内に降りて、ビクトリーロードを探した。
「最後の最後まで待ってっていう感じでした。脇本さんもヨシタク(吉田)が来てかぶって、完全に力が抜けていくのもわかった。ここはもう内にいくしかないと。脚に余裕はあったので、コースが空いたら勝負できるなって思っていた」
直線の入口で松谷を弾いてスペースをつくると、一瞬で抜け出して余裕のゴール。古性が3度目の「スーパープロピストレーサー賞」を制した。
今シリーズは、異例のローテーション。連勝で結果を残したものの、古性に不安がなかったわけではない。
「雨もありますし、(2日間)番手、3番手の競走だった。それでコンディションがわかりにくい部分もある。ダービー(日本選手権)が終わってから1週間トレーニングして、もう本当に体が動かなくて宇都宮を欠場した。10日間ぐらいできるだけ休んでっていう感じだったんですけど。(今シリーズは)今年のなかで一番楽だった気はします。(最終日は)道中も流れている感じもした。自転車も今回から新車ですけど、それも悪くないのかなって感じはします」
休養に充てたことで好転ムードも、次なる大舞台、地元の岸和田の高松宮記念杯に向けては気を引き締める。
「10日間、休むっていうのは怖いことなので、よほど今回みたいな頭も体も疲れて、体が動かなくならない限りめったにない。この反動って絶対にくると思う。だから帰って岸和田(の高松宮記念杯)に向けて、あとはガンガンやってっていう感じですね」
完全休養で新たな境地に至った古性だが、すでにハードトレーニングモードに気持ちを切り替えている。
浅井康太は、前の古性の動きに集中。最後は古性がたどったコースをなぞるように2着に入った。
「古性君がさすがのコースでしたし、落ち着いていましたね。(脇本が追い上げられて)迎え入れていたし、(古性は)すごい冷静でした。さすが、王者の走りだなと。4番手は難しかったけど、赤板では内を締めていないとしゃくられるし、4番手の仕事をしようと思っていた」
眞杉が脇本の横で併走すると、吉田拓矢は下げて中団で脚力を温存。しかしながら、清水の仕掛けに反応できず、こう反省する。
「道中で清水さんが行ったところを行こうと思ったら、雨で前が見えずに内を差してしまっていて後ろに迷惑を掛けた。初手でスタートを清水さんに負けたのも痛かったです」
次回のグレードレースは取手競輪場開設75周年記念「水戸黄門賞」が5月31日~6月3日の日程で実施されます。
今シリーズはダービーで主役を演じた吉田拓矢の凱旋レース。関東勢は眞杉匠、杉森輝大、佐々木悠葵と強大な戦力を誇るだけに、吉田が地元ファンの期待に応える可能性は高いといえます。しかし、エースの郡司浩平の参加が決まって南関勢もグッと厚みを増して打倒関東勢は十分。さらにダービーで躍動した藤井侑吾もいるだけに、波乱の余地もありそうです。
また、最終日第9レースにおいて、レインボーカップ・チャレンジファイナルが行われます。チャレンジ戦の頂点を決める一発勝負にも注目です。
5月23日時点の出場予定選手データを分析した、取手競輪「水戸黄門賞」の主力メンバー及び狙い目選手を紹介する「プロスポーツ号外版」は以下をクリックしてください。
プロスポーツ号外版は"こちら"
今シリーズはダービーで主役を演じた吉田拓矢の凱旋レース。関東勢は眞杉匠、杉森輝大、佐々木悠葵と強大な戦力を誇るだけに、吉田が地元ファンの期待に応える可能性は高いといえます。しかし、エースの郡司浩平の参加が決まって南関勢もグッと厚みを増して打倒関東勢は十分。さらにダービーで躍動した藤井侑吾もいるだけに、波乱の余地もありそうです。
また、最終日第9レースにおいて、レインボーカップ・チャレンジファイナルが行われます。チャレンジ戦の頂点を決める一発勝負にも注目です。
5月23日時点の出場予定選手データを分析した、取手競輪「水戸黄門賞」の主力メンバー及び狙い目選手を紹介する「プロスポーツ号外版」は以下をクリックしてください。
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