『全日本プロ選手権自転車競技大会記念競輪レポート』 前検日編

配信日:5月25日

 青森競輪場で「全日本プロ選手権自転車競技大会記念競輪(FII)」が、5月26日にスタートする。S級S班の5人をはじめとした輪界のトップが、顔をそろえる2日間の短期シリーズ。縄文バンクを舞台にハイレベルな高速バトルが繰り広げられる。あいにくの雨模様となった前検日の25日は、室内で選手それぞれが入念な調整を行い、翌日からの激戦に備えた。
 本場では開催中の2日間ともに、オリジナルグッズ(初日はオリジナルメモ帳)を先着で500人にプレゼント、自転車4台をトラックに搭載した次世代バーチャル自転車ゲーム「サイクルスピリッツ体験コーナー」、「VR3(ブイアールキューブ)体験コーナー」、「キッズ広場&お子様プレゼント」など、様々なファンサービスとイベントでお客様をお待ちしています。また、26日の初日には、「プロレスリングZERO1 ドリーム・シリーズ」、「元AKB48じゃんけん女王の田名部生来」のじゃんけん大会なども予定されています。ぜひ、青森競輪場へ足をお運びください。

<1R>

佐々木豪選手
佐々木豪選手
 佐々木豪(写真)は補欠からの繰り上がりに「ラッキーでした」と笑顔を見せる。グレードはFIIだが、S級トップレーサーばかりが出場する開催を走るのは初めて。決勝に進出した前回の名古屋記念の勢いそのままに、今開催も活躍が期待される。
 「こっちを走れるのと走れないのとじゃ全然違いますからね。前回は決勝にたまたま乗れただけなんで、とくに何もなかった。レースが下手くそっすね。でも、すぐにできるようにはならないので、少しずつ勉強して、ちょっとずつ頑張ります。ここまでは中4日なんで休んだだけ。レースも詰まってたので、疲れてたのもあったので」
 長島大介も4月は京王閣、名古屋とFI戦を連覇。ダービーでも一次予選を快勝するなど乗れている。
 「前回(西武園FI)は腰痛が出たので大事を取って休みました。もう体は大丈夫です。疲れもあったのかもしれないけど、リセットしてまたここから。(最近の成績は)自分なりにはやれてるかな。佐々木君とは初めてです。レースは見て知ってるので、何でもやっていきたい」
 中部勢の先頭になった谷口明正はよくなれば落車の繰り返し。3月伊東FIの落車から復調の兆しを見せていたが、前回の松阪FIで再び落車してしまった。
 「ええ感じになってきてたんですけどね。落車で肩も上がらなかったけど、今回もあったんでケアして走れるようにはしてきました。こういう大きいレースは初めてなので頑張りたい」

<2R>

稲毛健太選手
稲毛健太選手
 稲毛健太(写真)、中井太祐と自力型がそろった近畿勢は稲毛が前回り。最近の連対は全てバックを取ったレースでのもの。ここも出し切るレースで連対を狙う。
 「状態は普通に悪くない。最近はバック取ったら着もいいんで、今回も出し切るレースをしたいですね。レースでもすんなり下げたりするんじゃなくて、そろそろ(スタイルを)変えていかないと。状態自体は悪くないんで、思い切ったレースをできるように」
 佐藤幸治は前回、別府FIで786着と久々に大叩きしてしまっただけに状態が気がかりだ。
 「前回は全プロの競技に向けた練習がこたえたんだと思う。よくなかったので、その分今回はケアを中心に軽めにやってきました。青森はバンクがちょっと重たいんでその辺も考えて走りたい」

<3R>

松岡健介選手
松岡健介選手
 松岡健介(写真)は直近の3連対率が5割超えと安定しているが、2月佐世保FIの最終日以来、勝ち星からは遠ざかっている。
 「それぐらいから1着がないですね。内容が悪いわけじゃないけど、そこがイマイチ乗り切れない感じがする理由ですね。状態は悪くないと思う。1着取れるように頑張ります」
 荒井崇博は成績上向き。本人は明言することをしないが、地元記念に向けた成果だろう。2勝を挙げた4月武雄記念から成績が一変した。
 「状態は分からないですね。40のオッサンが調整してきてもね。今の成績は前次第。(初日は自分が先頭だが)いい位置取って、自分の前が仕掛けてくれれば(笑)。104点で1班の点数がヤバいんで頑張りたい」


<4R>

永井清史選手
永井清史選手
 このメンバーで点数最上位なのは永井清史(写真)。磯田旭が競りでも伊藤裕貴後位を主張したため、自力でやることとなったが、「前回、西武園を一本休んだけど、しっかり練習はしてきました。状態はいい」なら人気に応えてくれそうだ。
 久米康平は前回、西武園FIで997着とまさかの成績。「もう10人ぐらいに、どうしたん?って聞かれました」と苦笑いする。
 「これから配分が詰まって練習するときがなくなるので、前回入る前にめちゃくちゃ練習して行ったので。それでもこんなに悪くなるとは思わなかったですね。まあ練習をやったなかでなので納得はしてます。さすがに今回は普通にやってきました。前回よりはいいと思う」
 大瀬戸潤一郎が久米の番手を回る。4月名古屋、5月取手とFI戦で決勝3着。今期の競走得点は104点を超えている。
 「自分ではたまたまって感じがする。自分が100点超えてるなんて実感がわかないですね。今までは色々考えてたけど、今は自分を客観的に見られるようになった。気持ちの面が変わったのが今の成績につながってると思う」

<5R>

飯野祐太選手
飯野祐太選手
 飯野祐太(写真)は前回の別府FIが終わってから練習メニューを変えた。「ここでは出ないと思うけど」と前置きするが、ここまでの4日間ですでに変化は感じているようだ。
 「状態は悪くなかったけど、前回が終わってから考え方を改めて練習方法とかその他もろもろを元に戻した。練習の合う合わないがあるし、昔やってた練習のほうがスピードも出る。元の練習を始めた日はダメだったけど、日に日に変化を感じた。何とか(地元の)オールスターまでに間に合わせたい」
 ダービーでビッグ初出場、初勝利を飾った石塚輪太郎はここも積極策に打って出そう。
 「前回の名古屋記念は着はよくなかったけど、内容は悪くなかった。あとは結果がついてくればって感じですね。先行も出来てるし、調子もいいと思う。このメンバーでも先行して、しっかり残れるように」

<6R>

坂本貴史選手
坂本貴史選手
 地元、青森勢は坂本貴史(写真)と新山響平の2名が参戦する。先陣を切って6Rを走るのが坂本だ。
 「ダービーの落車は問題ない。前回(平FI197着)も乗ってる感覚は悪くなかったです。ここまでは練習で感覚的なものを微調整してきました。3月立川のあとに冬季移動から地元に戻って日々変化を感じてる。着はよくないけど、感覚としては走るごとに上がってます。あとは結果が欲しいけど、焦っても仕方ないんでね」
 取鳥雄吾は自慢のダッシュを生かして主導権を握るか。
 「前回(別府FI)は腰痛が出て欠場したけど、もう大丈夫だと思います。まだ(ビッグレースでしっかり)やれてるわけじゃないけど、ちょっとずつはって感じはしてる。また少しずつ頑張ります」
 3月小倉FI、4月西武園記念と落車が続いた武藤龍生だが、徐々に体調は戻っている。
 「落車で調子を落としてたけど、前回の別府でセッティングをやったら大丈夫だな。及第点というか、だいぶいい感じになりました。怪我もだんだんよくなってます。それまではチャンスが来てもキツいなって感じだったけど、今回はチャンスが来れば大丈夫そうです。メンバーがいいんで走ったらダメかもしれないですけどね。勉強のつもりでしっかり頑張りたい」

<7R>

渡邉雄太選手
渡邉雄太選手
 渡邉雄太(写真)は前回の名古屋で記念初優勝。前検日は多くの選手に「おめでとう」と声をかけられていた。
 「記念優勝は目標のひとつではありました。勝ったからといって心境の変化はとくにないですけどね。状態は普通です。またひとつずつ自分のレースをしていって、ひとつずつ上を目指したい」
 松浦悠士、阿竹智史の中四国コンビは松浦が前回り。ダービーでは二次予選失格に終わった松浦だが、続く平FIでもきっちりと決勝に勝ち上がるなど、調子はよさそうだ。
 「動けてるし、いいと思います。今回は練習メニューを変えながらやってきた。前回が終わってからインターバルトレーニングを組み込んで、位置を取ってからでも動けるようにと思って練習して来ました。一時は落車も続いたけど、体もよくなってきてますね」
 横山尚則はダービー855着、続く別府FIでは974着とひと息の近況だ。
 「いいとは言えないけど、走るしかないですね。練習の数字としても上がってる感じがないし、その辺も不安要素だけど…。出るからにはここも無駄なレースにはしないように、しっかり走りたい。青森は優勝もしてるバンクだし、復調のきっかけをつかみたいですね」

<8R>

小松崎大地選手
小松崎大地選手
 3車そろった北日本勢は小松崎大地(写真)が番手回りの重要なポジション。ダービーでも3度の確定板と調子も戻している感じだ。
 「まだよくはないですけどね。相手もいることなんで、なかなか結果を求めるのは難しい。でも状態は本当に少しずつですけどよくなってきてます。初日は責任のある位置なんで、しっかり頑張ります」
 根田空史は前回の平FIで初日9着だったが、それ以降は2着を並べて立て直した。
 「状態はかなりよくなりました。前回は初日にハンドルを遠くしてみたら全然ダメ。全く力が入らなかったので2日目から元に戻しました。今は問題ないですね。メンバーがすごいけど、気持ちで負けないようにしたい」
 北日本勢に柴崎淳、根田を相手に井上昌己は自力自在に戦う。
 「前回(別府FI)から中4日なんで疲れだけ取ってきました。前回も感じは普通でしたね。メンバーもいいし、まずは位置取ってって感じですね。北日本勢がすごいけど、何とか頑張りますよ」

<9R>

新山響平選手
新山響平選手
 ダービーを959着、続く前回の武雄FIを59着で途中欠場。状態面が心配される新山響平(写真)だが、地元シリーズには手応えありの顔をする。
 「前回の武雄も3.92のギアでやったんですけど、踏めている感じはあった。メリハリを出して、しっかり見せられるように。お客さんをがっかりさせないようにしたいですね」
 和田真久留との同級生タッグに郡司浩平が、番手回りを表明。28日に行われる全プロ競技大会のチームスプリント種目を見据えて、こう言う。
 「(和田真とは連係は)3、4回ありますね、久しぶりです。僕が前の時が1回あるけど、(初日は)僕が後ろです。(競技では)僕が第1走で、(和田)真久留が2走だから、レースでは逆ですね。ダービー前後は中4日、中4日とかで忙しかった。(前回から)ちょっと久々に空いて、一息ついたんで練習もやった」

<10R>

古性優作選手
古性優作選手
 前回の武雄FIを112着と安定している古性優作(写真)だが、念願のGI制覇に向けて力不足を強調する。
 「(前回から)トレーニングもできたんで、悪くないと思います。ダービーでは感覚がよくなかったけど、そこから体の使い方とかはよくなっている。そう考えると少しずつマシになっている。高松宮記念杯に向けてっていうより、単純に力がないので、脚力アップをできるように。ウエートトレーニングもやっているし、技術うんぬんじゃなくて脚力をしっかりつけていかないと」
 浅井康太は前回の京王閣記念で2勝をマーク。ここからさらなるコンディションアップが期待できる。
 「休んだのが1日だけで、あとは毎日練習した。仕上がっているんで、現時点では調子は悪くないけど。もうちょっと上げていきたい」
 前回の京王閣記念決勝では、5車で結束した関東勢の先頭を務めた吉澤純平。自身は6着に沈んだものの、上位4着までをラインで独占し、その重責を果たした。
 「前回からはとくに調整することなくやってきた。反応がどうだとかわからないけど、気持ちを出して走れている。(年間を通して)多少、調子が悪かったり、疲れているとかがある。でも、そういうのもマイナスに考えないようにしている」

<11R>

三谷竜生選手
三谷竜生選手
 ダービー連覇で今年も年末のグランプリ出場権を獲得した三谷竜生(写真)は、その後、名古屋記念を欠場。2週間以上空いてリスタートを切る。
 「高松宮記念杯に向けてじゃないけど、しっかり気持ちを入れて練習はしている。(ダービーのあとは)日程が詰まりすぎていて疲れが出た。青森を走るのはたぶん2回目ですね。(15年の記念では)準決で負けたけど、最終日にいい競走ができて2着だった。突っ張って(先行して)2着だったんで、いいイメージがある」
 ダービーで落車に見舞われた吉田敏洋は、続く地元の名古屋記念を満身創痍で1141着。そこから中4日で今シリーズを迎える。
 「そこから練習らしい練習はできてない。時間もなかったし、(ダービーの落車の怪我が)どれくらい回復しているか、乗ってみてですね。(竹内)雄作は自分でいいキッカケをつかみかけている。周りが強いけど、またそういうなにかを雄作がつかめれば」
 名古屋記念2日目の落車でろっ骨を4本骨折した中村浩士は、木暮安由との急造ラインで活路を見出す。
 「木暮君とは連係があります。木暮君自身も動いて(GI制覇に向けて)のぼりつめようとしているし、考えることが多いでしょうね。(前回のあと)練習したら、イケそうだからここを走ろうと決めた。自分は走っているうちに体もよくなって来ると思う」

<12R>

平原康多選手
平原康多選手
 平原康多(写真)は、前回の京王閣記念を4連勝の完全V。吉澤純平の番手からV奪取で、関東の強固なラインをアピールした。
 「ダービーでは近畿ラインの強さを見せられた。そのあとだったから京王閣で関東の結束力の強さを見せられてよかった。(初日は後ろが北日本勢だが)誰でも自分のスタイルは変わりない。いつも通りしっかり仕掛けられるところで行きたい」
 ダービー最終日に平原とタッグを組んでワンツーならなかった佐藤慎太郎が、気持ちを入れ直す。
 「ダービーの最終日に(平原の番手で)絡まれてダメだったから、しっかりしないと。いまは競輪イコール平原康多。競輪と言ったら平原だから。自分はそのなかでどれだけ力を出せるかですね」
 3月の落車で肋軟骨を損傷した稲垣裕之は、復調途上を認識しながら着実に上昇カーブを描いている。
 「まだ思うような走りができてないけど、ちょっとずつよくなっている感覚はある。(落車の怪我が)キッカケでこうなった。でも、いつまでもそれを言い訳にはできない。そこに(高松宮記念杯)向けて、とくに競走のなかで戻していきたい」