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武田 豊樹 (先行)
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神山 雄一郎(追い込み)
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後閑 信一(追い込み)
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結束が一番固いのはこのラインかも。先行選手である武田選手を神山選手・後閑選手がサポートします。
スーパールーキーと呼ばれる武田選手は、ルーキーと言っても年齢は31歳。その理由は一時期スピードスケートで世界の頂点を目指していたからです。長野五輪で金メダルを獲得し、現在もトリノ五輪へ向けて挑戦を続けているスピードスケートの清水宏保選手とはかつてライバルであり、パートナーでした。一度はスケートの道を断念した武田選手は、長野五輪での清水選手の活躍に刺激を受け再びスケートで世界を目指し始めます。2002年にはワールドカップ・カルガリー大会で優勝やソルトレーク冬季オリンピックで8位など結果を出しますが、その後競輪選手としての道を選び、デビューからわずか2年半でグランプリに出場するまでに力を高めました。その力の原動力となったのはやはりライバル。スケートでは清水宏保選手でしたが、競輪では今回も対戦する小嶋敬二選手と互いに力を磨きあい、そしてこのグランプリの舞台で戦うことになりました。そんな中、グランプリ初出場・初優勝の快挙を達成できるのか?それは武田選手が関東の心強い味方を引き連れて、最終4コーナーを先頭でまわってこれるかどうかにかかっています!

「競輪界のナゾ」の一つに、「神山選手がグランプリだけ優勝していない」というものがあります。神山選手は今まで全てのGIを優勝していて、その優勝回数はなんと16回。これは競輪界でも史上最多の記録です。しかし、なぜか!このグランプリだけはどうしても勝利の女神が微笑んでくれません。しかも皮肉なことに平成7年から平成10年まで4年連続の2着と、神山選手にとっては優勝まであと一歩、ゴールラインまでの数センチの差をどうしても詰めることができませんでした。
しかし今年は頼もしい味方がいます!超強力な先行力を持つ武田選手が前、信頼できる後閑選手が
後ろとラインにスキはありません。13回目の挑戦となる今回、再び競輪界に新しい記録を残してくれるかどうか、注目です!
後閑選手は1月の競輪祭優勝によりこのグランプリに出場することができましたが、その時決勝戦で先行したのは神山選手。レース直後、「ありがとうございました」と深々と神山選手に頭を下げる後閑選手の姿がとても印象的でした。その後7月の寛仁親王杯では、神山選手への恩返しとばかりに、「神山さんのために何でもする!」と宣言した後閑選手でしたが、残念ながら神山選手の優勝にアシストすることはできませんでした。
しかし、9月のオールスター競輪で神山選手は関東1人という厳しい状況で優勝し、グランプリの出場権を手に入れます。神山選手のウイニングランをはじけるような笑顔で迎える武田選手と後閑選手。この時、すでに3人はグランプリへ向けて気持ちが一つになったはずです。しかしゴール前の勝負になればそれは別の話。グランプリに3人で出場するという夢をかなえたその先には、グランプリ優勝という夢が待っています。関東ラインをアシストしながら、最後は「黒い弾丸」となって平塚競輪場の直線を駆け抜けることでしょう!
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