第49回競輪祭
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レース展望

 
 08年のタイトル戦線の幕開けを告げる第49回競輪祭朝日新聞社杯争奪競輪王決定戦が小倉競輪場で開催される。昨年の覇者・山崎芳仁の連覇が有力だが、復活なった小嶋敬二や勢いに乗る平原康多の一発逆転も期待できる。
昨年覇者・山崎のウイニングラン
昨年の小倉競輪祭決勝ゴール。
昨年覇者・山崎のウイニングラン 昨年の小倉競輪祭決勝ゴール。
先行した(5)山崎芳仁が、(9)伏見俊昭の猛追を振り切って、自身2度目のGT優勝を飾った
 
山崎芳仁の連覇が限りなく有力だ!
ドームが得意な岡部芳幸の捲り一発が侮れない
 
   
 果たして山崎芳仁には死角があるのだろうか? 全日本選抜競輪・決勝の桁外れの強さを考えると、現時点では真っ向からの力勝負で山崎に立ち向かえる選手はいないのではないかという気がする。
 直線に入ってからの恐ろしいほどの破壊力は元祖怪物・滝澤正光に通じるものがあった。勝負どころでの余裕綽々の捌きには天才・中野浩一を彷彿とさせるものがあり、これまでの競輪界の常識を打ち破るようなスーパースターの誕生さえ感じさせる。
 昨年の競輪祭では堂々の逃げ切り優勝を飾っており、バンクとの相性もまったく問題なく、山崎の連覇の可能性は限りなく高い。
山崎芳仁 福島・88期
山崎芳仁 福島・88期
   
 北日本では佐藤友和も絶好調だ。昨年6月の高松宮記念杯から4開催連続でGT優出を果たしており、佐藤が次期タイトル候補の一番手であることに異議を唱える者いないだろう。
 佐藤は身長168pと小柄な方で、小柄な選手は先行型として大成しにくいと言われているが、佐藤も山崎と同様に、競輪界の常識をくつがえす豪快な走りで初タイトルが十分に狙える。
   
 岡部芳幸の捲り一発が侮れない。岡部は昨年は高松宮記念杯競輪と寛仁親王牌で優出しており、後半戦にはビッグレースでの優出がなくなったが、全日本選抜競輪では得意の捲りで2勝している。直前の熊本FTに参加してバンクの特徴を掴んでおいたおかげであり、もちろん調子も上昇気配で次場所の伊東温泉記念はきっちり優出している。小倉ドームの競輪祭では04年と06年に優出と、戦法的にもドームは得意としており、今開催も岡部の大捲りの一発があるだろう。
合志正臣 熊本・81期
岡部芳幸 福島・66期
 
 
平原康多が優勝目指して突っ走る!
小嶋敬二が底力を発揮して優勝争いに食い込む
 
   
 小嶋敬二は11月下旬に、3カ月余りの長期欠場から戦いの場へと帰ってきた。
 復帰戦となった川崎FTの決勝は90期の飯野祐太の先行に対して捲り不発に終わっており、仕上がりは好調時の6割程度と見られていたが、全日本選抜競輪ではあれよあれよという間に勝ち上がって決勝に進出した。
 レース内容も素晴らしく、勝ち上がり戦では3日間先行して粘り込んでいる。「先行はしたくないのに……」とレースのたびにボヤいていたが、先行型としての本能が、本人の体調面とは関係なく、闘争心に火をつけていたのだろう。
 決勝も捲りがドンピシャリと決まり、あれが好調時なら優勝もあったはずで、今開催もたとえ万全の状態で臨めなかったとしても、優勝争いに食い込んでくるだろう。
小嶋敬二 石川・74期
小嶋敬二 石川・74期
   
 全日本選抜競輪で準優勝と気を吐いたのが平原康多だ。平原は昨年の日本選手権競輪の決勝で失格したショックが長く尾を引いて低迷してしまった。だが、10月の京王閣記念では久々に平原らしい連日の積極的な仕掛けで、地元の後閑信一の優勝に貢献、復活の脚がかりを掴んだ。
 全日本選抜競輪では8番手からの捲り追い込みで準優勝と大健闘。今の勢いがあれば表彰台の一番高いところも狙っていけるはずだ。
 競輪祭の直前に地元の大宮記念があるのも好材料だ。選手は一般的に地元記念の前後のビッグレースで好走することが多く、平原の場合も悲願の地元記念制覇を達成した勢いに乗ってGT初優勝というケースが十分に考えられる。
平原康多 埼玉・87期
平原康多 埼玉・87期
   
 競輪発祥の地・小倉を舞台に開催されている競輪祭だが、98年の加倉正義以後は九州からの優勝者が出ておらず、地元勢の奮起も見どころのひとつとなる。
   
 九州で今最も乗れているのは井上昌己だ。昨年のオールスターで初タイトルを獲得したあとはGTでの優出がないが、10月の千葉記念では中団からの捲りで2度目の記念優勝を飾っており調子は良い。
 近況は捲りに頼りすぎている印象が強いが、12月の広島記念の2日目優秀では平原康多の捲りに屈したものの先行して2着に粘り込んでおり、今開催も地元ラインを引き連れての積極的な仕掛けを心がけてくるだろう。
 
井上昌己 長崎・86期
井上昌己 長崎・86期
   
 稲垣裕之も乗りに乗っている。11月のふるさとダービー松阪を4番手からの捲りでGU初優勝を飾ったあとも好調を持続。全日本選抜競輪では熊本の長い直線に屈して一次予選で敗れたが、次場所の伊東温泉記念では4日間を持ち味の先行勝負で貫き、決勝も見事に逃げ切っている。
稲垣裕之 京都・86期
稲垣裕之 京都・86期
   
 10月の共同通信社杯では同じ京都の村上博幸がGU初優勝を達成しているし、村上義弘も全日本選抜競輪では勝ち上がりに失敗したが、12月の広島記念では二次予選Aと準決勝Aを2連勝で優出と調子は悪くなく、今開催でも村上兄弟プラス稲垣の京都旋風が吹くかもしれない。
 
 
新田康仁が昨年と同様に得意の捲りで勝ち上がる!
ホームの松山と同じ高速バンクが得意な渡部哲男
 
 近況はやや成績に波があるが、常に一発の魅力を秘めているのが渡部哲男だ。
 昨年の前橋ドームの寛仁親王牌では準決勝で小嶋敬二の逃げを捲って2着で決勝に進んでおり、ホームバンクの松山もそうだが、タイムの出やすい高速バンクを得意にしている。
 全日本選抜競輪では準決勝で敗れたが、2日目優秀は捲って2着、11月の松山記念2日目優秀も捲って1着、10月の千葉記念の2日目優秀は逃げて2着と調子も悪くなく、散発的ではあるが渡部の大物食いの捲り一発はやはり見逃せないものがある。
 競輪祭にはこれまで2回出場して2回とも二次予選で敗れているが、昨年は一次予選で逃げて小倉竜二とワンツーを決めており、今年も積極的に攻めていけばさらなる勝ち上がりが期待できる。
渡部哲男 愛媛・84期
渡部哲男 愛媛・84期
   
   
 新田康仁もツボにはまった時の捲りが強烈だ。10月の千葉記念で落車して全日本選抜競輪は1カ月の欠場明けだったが、2日目優秀は渡部哲男の猛追を振り切る捲りで1着、準決勝も山崎芳仁を相手に捲って1着で優出している。
 次場所の伊東温泉記念では決勝戦はまんまと稲垣裕之に逃げ切られたが、準決勝は伊東温泉がホームバンクの中井達郎を連れて果敢に先行して、中井が1着、新田が2着のワンツーを決めている。
 新田は昨年は競輪祭とオールスターで優出と絶好調で、初タイトルが手の届くところまできている。昨年の競輪祭の準決勝では平原康多の先行を捲って1着と、ドームの高速バンクとの相性はいい。今開催も勝ち上がり戦で山崎芳仁や小嶋敬二らとの対戦があっても十分に一発が狙える。

新田康仁 静岡・74期
新田康仁 静岡・74期
   
 捲りならばベテランの山田裕仁も侮れない。昨年はふるさとダービー観音寺で久しぶりのビッグレース制覇を達成した山田だが、高松宮記念杯の決勝戦で落車して後半戦は勢いが止まってしまった。それでも、全日本選抜競輪では準決勝で敗れているが、残り3走は得意の捲りでオール2着と再び調子を上げている。
   
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34歳の後閑信一がデビュー16年目でGT初優勝

 後閑信一は20代後半からひどい腰痛に苦しみ、出口の見えないトンネルの中に入っていた。だが、04年の後半戦から急速な復活ぶりを見せ、05年1月の大宮記念を優勝、続く競輪祭ではGT初優勝の栄冠に輝いた。
 決勝は加藤慎平−山田裕仁−山口幸二、内林久徳、佐藤慎太郎、神山雄一郎−後閑信一−川口満宏−望月永悟の並び。赤板から神山が上昇、2コーナー過ぎに誘導を交わして先頭に立つ。ここに佐藤が切り替えて、加藤は6番手まで下がる。打鐘とともに内林が加藤の番手に追い上げるが、3コーナーで山田と内林が接触して落車。神山の番手にも佐藤が追い上げて後閑と競りになるが、神山が最終ホームから先行態勢に入ると佐藤が踏み遅れる。2コーナーから加藤が捲るが、後閑が加藤を牽制しながら直線半ばから抜け出していって1着、加藤が2着、川口が3着だった。

競輪祭の思い出・後閑


先行有利で、後方からの捲りは不発になりやすい
 前橋に続いて98年に誕生したドーム競輪場。名古屋の高速バンクをモデルにしていて走りやすく、先行が絶対といっていいほど有利で後攻めが効果的だ。
 カントがきつく、無風なのでスピードのある選手に向いている。打鐘からカマシ気味に仕掛けて一気に出切ってしまえば、まず捲られる心配はないし、スピードに乗ってマイペースに持ち込めれば十分に粘り込める。
 昨年の競輪祭の決まり手を見てみると、全47レースのうち1着は逃げが5回、捲りが12回、差しが30回。2着は逃げが10回、捲りが4回、差しが20回、マークが13回となっている。ちなみに約半数の21レースで先手ラインの選手が1着になっている。
 捲りは早めに1コーナーから仕掛けていくと、1センターがカントの関係で登りになっているのでスピードが鈍り、前にいる先行に合わされやすい。捲りは中団をキープして2コーナーから一気に仕掛けていって、2センターの手前までに捲り切っておくのがベストだ。
 前を取っておいて、後方からの仕掛けに合わせて踏んで4番手以内を確保すれば、捲りを決めやすい。

タイムの出やすい高速バンク

周長は400m、最大カントは34度01分48秒、見なし直線距離は56.9m。名古屋を参考に走りやすい高速バンクを目指して設計されており、06年7月にホセアントニオ・エスクレドが400バンクとしては最高の上がりタイム、10秒5を記録している。直線では外帯線から1mから2mのところを、外に膨れないようにして締めて追い込んでいくと良く伸びる。

小倉ドーム


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