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ワールドカップ第1戦シドニー大会レポート |
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配信日:12月7日 |
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■11月29日(開催前日) 天候:晴れ 気温:22度 |
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ついに始まる。北京オリンピック出場権利獲得の本番。
07-08シーズンワールドカップ第1戦は昨年同様に南半球、初夏を迎えているシドニー。
この後、オリンピックのテストイベントも兼ねる北京大会、ロサンゼルス大会、コペンハーゲン大会と続き、マンチェスターの世界選手権でオリンピック出場権がおおむね確定する。
今シーズン、1戦のシドニー大会と2戦の北京大会は2週連続で行われる。これは、なるべく多くの選手の参加を促したいUCIの戦略によりひかれた日程。有力選手の多いヨーロッパチームがシドニーからダイレクトに北京入りし、
ワントリップで2つの大会に参加しやすいよう便宜を図ったものであるが、これもなかなかハードな日程。
もちろん日本チームもシドニーから、乗り継ぎを成田で行うものの、ほぼダイレクトに北京入りする。
12月2日にシドニー大会が終わったと思ったら、中4日で次の北京大会が始まるわけだ。
移動なども考えると、ほとんどの選手にとってはじめてとなるであろう北京のバンクでの試走もそこそこに本番がはじまることになる。
日本選手団はこの直前にはマレーシアでのアジアカップにも参加しているので、3大会をワントリップでこなす超ハードスケジュールである。
しかし、練習の様子を見ると、マレーシアでは上位を総ナメしてきたこともあり、日本選手たちにそれほど疲れの色は見受けられない。
アジアの大会から、世界の大会へ。相手の実力がワンランク上がっても、アジアの雄にふさわしい戦いぶりを見たいものだ。 |

もうワールドカップの会場として
おなじみとなったダンク・グレイ競技場
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さて、シドニー大会に話を戻そう。
今回の参加は男子269名、女子112名で、381名、ナショナルチーム45、トレードチーム27で合計72チームとこれまでにない参加を見た。
参考までに昨年の参加は232名39チーム。差は歴然である。
この理由は、オリンピックの選抜システムの変更によるところが大きい。
アテネオリンピックではワールドカップは世界選手権の出場権獲得のための予選でしかなく、出場は、ほぼ世界選手権の結果によって決まっていた。
これに対し、北京オリンピックはワールドカップ、さらにはUCIカレンダーに登録されたそれより下位の大会すべてにポイントがつき、それらを累積したランキングによって出場が決まるシステムに変更されている。
つまり、下位の大会にもせっせと出場することによって、本番ともいえるワールドカップシリーズが始まる前に(もちろん始まってからも)ポイントにゲタがはけるため、今シーズンはクラスの低い大会も盛況だったようである。
マニエ監督の戦略により、日本もこれまで、ポイントにゲタをはくことに努めてきた。
おかげで、個人種目はランキング上位に位置している。例えばケイリンは11月1日現在で伏見選手は世界2位スプリントは渡邉一成選手が世界7位、北津留翼選手が世界10位、ポイントレースは飯島誠選手が3位、チーム種目ではマディソンは6位などなど。直近のアジアカップはカウントされていないので、さらに順位は上になることが予想される。
しかし、いくらゲタをはこうとも、ワールドカップで上位に食い込めなければ、あっさりと逆転の可能性もある。
やはり、ワールドカップは付与されるポイントも別格。
ここで、踏ん張ってポイントを上積みしたい。さらに、うまくポイントを集め切れていないチームスプリントは、待ったなしの状況。死に物狂いでかかりたい。 |

前日のチームはリラックスムード。
先輩をどつく北津留
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さて、日本チームの様子だが、一様に選手の表情は明るい。
日本チームは伏見俊昭がケイリン、渡邉一成、北津留翼がチームスプリントとスプリント、永井清史がチームスプリント、大森慶一が1kmタイムトライア ル、飯島誠がポイントレースとマディソン、盛一大がスクラッチとマディソン、和田見里美が女子個人追い抜きとスクラッチ、さらにポイントレースに出場する。
伏見のコメント「調子?まぁまぁじゃないですか?ほんっと自転車しかやってないですから!遊んでないですもん。調子もよくなりますよ(笑)」
飯島・盛のコメント「いやーすごい参加人数ですね。増えたのはみんな短距離の人だったらいいんですけど・・・バンク、久しぶりの木製トラックですね。昨日はじめて入ったんですけど、軽いですね。いい感じです」 |

ひとたび、自転車にまたがれば
表情は引き締まる
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史上最高の参加人数で幕を開けるワールドカップ。オリンピックへの序章のページが明日開かれる。 |
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