あっという間に今日は最終日。朝から男子スプリントの予選が行われている。
予想はしていたが、68人は苦笑いさえでてしまうエントリー数。
前日、渡邉一成が「まず、本戦に上がることが大事です。そこに残れないと何も始まらないですから」
と言っていたが、まさにそのとおり。
本戦に進めるのは、泣いても笑っても上から16人のみ。
エントリーリストを見ながら、良いタイムを出しそうな選手を数えていくと、明らかに16人以上いる。
しかし、この種目に出場する北津留翼も渡邉も200mTTは、しっかり強化しているはずで、本来の力を出せれば予選の突破は何ら夢の話ではない。
しかし、次々と出走順が進むたびに、「これは10″4台では、危ないかも?」という気がしはじめる。
走り終わった北津留のタイムは10″424、渡邉はまさかの10″555。順位はそれぞれ19位と29位。
全員走り終えてみれば、実に10″3台の選手が予選落ちするという、驚きの結果。
増えたのはエントリーだけではなく、レベルも確実に例年より上がったということになる。
しかし、残った16人の内訳はフランス人4人、イギリス人3人、オーストラリア人3人、ドイツ人3人、オランダ人2人、イタリア人1人というなんとも偏った結果。しかし、この結果が今のスプリント種目勢力を反映していると言えるのではないだろうか。
渡邉のコメント
(“555は自分でもびっくりでしょう?”の問いに)
「ハイ、どうしようもないですね。アップで突っ込み(ハーフラップのこと)5.1とか出てたんでいけるんじゃないかなと思っていたんですけど、練習でできていたことが本番でできないんですよね。
練習のときに考えてやっていることが、本番になると頭が真っ白になっちゃって。
ローリング周回のスピードも自然に速くなっちゃって、それで力をロスしちゃたみたいです。
もう・・・ショックですね。250バンクの感覚をもっと身体で覚えないとダメでしょうね。
考えないで身体がうごくように。これから、板張り250を走れる機会がたくさんあるので、何度も練習します。すぐに改善できる課題がわかったので、次を見てください」
北津留のコメント
「うーん、なんでしょうねぇ。伸びがないですね。アップのときに軽いギアを踏みすぎて、回転系の筋肉が疲れちゃったかもしれないです。ギアはもう一枚あげたかったんですが、監督は反対みたいで・・・(“フレームやポジションに関してはまだ違和感が?”の問いには)そうですね。今のポジションはチームスプリント用と割り切って、次はフレームをもどしてみたいと思います。次の北京までにもう少しいろいろ考えて、北京では本戦に出られるようにします」
スプリント決勝はミカエル・ブルガンと、着実に力をつけてきたケビン・シローのフランス人対決。
経験に勝るブルガンがイキのいい若手を制し、初戦のチャンピオンになった。3位はクリス・ホイ。 |

アップ中も他のライダーのタイムが気に
なり、視線は大型ビジョンに釘付け

北津留のタイムトライアル。本来の
力を早く出せるようになればいいのだが

スプリント表彰台。早くここに上りたい
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