09-10ワールド・カップ第4戦 北京大会
 
配信日:1月26日
 
 
■1月21日(木)開催前日 天候:晴れ 気温-3度

 年が明けて2010年となり、09-10シーズンのワールド・カップもいよいよ最終戦を迎えた。舞台はオリンピック もまだ記憶に新しい中国・北京。永井清史がケイリンで銅メダルを獲得したここ北京の老山自転車競技場でのワールド・カップ開催は、オリンピック前のプレ・イベントとして開催された2008年から3年連続となる。空港が閉鎖されたり、電力、ガスの供給調整を行ったりと寒波の大きな影響を受けている中国、一時の混乱からは回復し、この日の気温は-3度。もちろん寒いが、-20度と噂されていたことを考えると、まだしのげる寒さというところか。今回の参加数はナショナル・チーム35、トラック・チーム15で参加チームが50、男子190名、女子92名で参加者数が282名。世界選手権の出場権を獲得し、参加してこない国、選手もいるものの、この後は世界選手権まで2カ月空くことから、調整も含めて参加してきたチーム、選手も多く、思ったより人数が集まった感がある。
 今回の日本チームは北京から飛行機で南へ3時間離れた深センで、1月8日から19日まで行われた合宿を経ての参加。寒い日もあったが北京より30度近く暖かい深センでの調整を生かして結果を出すことが期待される。気になるメンバーは合宿前から参加が決まっていた、成田和也、渡邉一成、新田祐大、深谷知広、飯島誠、盛一大の6人に合宿を経て参加が決まった浅井康太と柴崎淳を加えた合計8人。浅井と柴崎にとっては初めてのワールド・カップとなるがそれをものともせずに結果を出してくれることを期待したい。
   
ラオシャン・ヴェロドローム
ラオシャン・ヴェロドローム
ホテルに置かれていたジャパン・チーム・スプリント・チームのパネル
ホテルに置かれていたジャパン・チーム・スプリント・チームのパネル
   
   
 日本のエントリーは競技種目の順番毎に、チーム・スプリントが第1走者に成田、第2走者に柴崎、第3走者に新田という布陣。いつもと同様、第1走者をまかされる成田は、前日練習は休養にあて宿舎で静養。「合宿中はやや体調を崩しましたが、今の状態は特に問題ありません。今回の合宿では屋外で18秒フラットくらい出ていたので17秒台はしっかりと出したいと思います。」チーム・スプリント上位チームは17秒台前半をたたき出してくるのでやはり17秒台は期待したいところだ。WCCは経験しているもののワールド・カップは今回初出場の柴崎、チーム・スプリントは今までほとんど1走で2走を任されるのは初めてとのこと。前日の今日はリラックス・モード。「いつもこんな感じです。早くから気を入れちゃうと疲れちゃうんで、直前にパッと。初めての2走ですが、んー、やるしかないでしょう。」第3戦カリでは1走を任されたが、今回は定位置ともいえる3走での出場となる新田。こちらもトラックには姿を現さずに宿舎組。「んー、ちょっと疲れが残っちゃってる感じですかね。でもそんなこと言っててもはじまらないので頑張らせてもらいます。」ケイリンにはもう一人の初出場組の浅井がエントリー。「競輪は周りがセンスあるって言ってくれるんですけどね。世界でのケイリンは初めてなんで・・・合宿も木製250のトラックに慣れるというかそこでの走りやフォームが気になって、慣れたという感じがなかったんですけど・・・北京初日の昨日もタイミング悪くてほとんど走れず、ローラーでの調整になっちゃったんですけど、2日目の今日でバッチリです。」初出場を感じさせない思い切りの良い競走を見せてもらえるかどうか。1kmタイム・トライアルは今回唯一2種目にエントリーとなった新田。「ギアはカリの時と同じで重めで行こうと思っています。合宿の疲れが残っていて、若干取れてきたかなあ・・・という感じですがあとは気持ちを入れて自己ベスト、2秒台を目指して頑張ります。」
ウオーミング・アップするスプリント陣
ウオーミング・アップするスプリント陣
     
   

 スプリントには渡邉と深谷がエントリー。経験豊富な渡邉は「こっちに来て状態、上がってきている感じ、上り調子ではあります。もちろん上を見て10秒1台が出せれば出したいですけど、状態的には?という感じなので目標は10秒2台に。この北京は出す人はタイムを出してきますけど、皆が皆タイムを出せるというトラックではないので・・・だからと言ってダメだった、という風にはしたくないので頑張ります。」第2戦メルボルンで予選落ちしている深谷は「前回予選落ちだったので、まずは予選突破が目標です。今回はこれだけなので何もしないで終わってしまって帰りたくないので・・・疲れはないですけど状態は上がってきているという感じでもなく微妙なところです。ハロンは10秒3,4が出れば、というところです。」ベストという10秒4を更新しての本選出場となるか。
 前回の第3戦は東アジア大会出場のため不参加となったが、第2戦に引き続きエンデュランス系の種目には飯島、盛がエントリー。ポイント・レース、マディソンに出場となる盛は「ポイントは世界選手権の権利もあるので、ここはまあ、気負わずに行きたいと思います。とはいえ調整程度、というわけでなく、行けるところがあればどんどん行きたいと思っています。それよりやはりマディソンですね。ここで成績を出して世界選手権行きをしっかり決めたいと思います。」スクラッチ、マディソンに出場の飯島は「我々には内容のある合宿になったと思います。普段はほぼぶっつけでマディソン、という感じなので、それに対する練習も出来ましたし。きっちりと走って権利を取りたいと思います。」
 今回はいつもと比較して8人と大所帯なため、スプリント系はほぼ皆1種目での出場となるが、それぞれの種目にきっちりと照準をあわせてワールド・カップの最終戦を締めてシーズン最後の世界選手権に繋げていって欲しい。

こちらはエンデュランス陣
こちらはエンデュランス陣
             
   
   


 
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