10-11ワールド・カップ第4戦マンチェスター大会
 
配信日:11月8日
 
 
■2月17日(木)開催前日 天候:晴れ時々曇り 気温8度


 気がつけばあっという間に今シーズン最終戦を迎えることとなってしまったトラック・サイクリング・ワールド・カップ・クラシクス。今シーズンのワールド・カップ・リーダーを決める戦いの舞台はそれにふさわしいイギリス・マンチェスター。観客数、盛り上がり度、観客の理解度とどれを取っても他会場を上回る、王者ブリティシュ・サイクリングの総本山だ。勿論オリンピック出場権を決定するUCI・トラック・オリンピック・ランキングのポイントの対象でもあり、シーズン集大成の世界選手権に向けての最終調整の場ともなる非常に重要な1戦。併せて今年も昨年、一昨年に引き続きここマンチェスターでの3年連続の開催となるインターナショナル・ケイリン・イベント、通称JKAケイリンが最終日に開催され、色々な意味で大きな戦いとなるマンチェスター大会となった。
 
夕闇の中のマンチェスター・ヴェロドローム
夕闇の中のマンチェスター・ヴェロドローム
ナショナル・サイクリング・センターでもある
ナショナル・サイクリング・センターでもある

   
 
 今大会の参加数はなんとナショナル・チーム45、トラック・チーム15で参加チームが60、男子219名、女子137名で参加者数が356名。この地マンチェスターでの前回大会と比較すると参加者数にして2割以上増ということで、ライダー数で考えても大きな大会となった。
 参加ライダー数もさることながら、とりわけイギリス・チームが精鋭を揃えての参加、特に特筆すべきはオリンピック金メダリストでロード・レースに専念していたウィギンスの団体追抜出場。スプリント陣もホイ、ケニー、クランプトンと現在のイギリスのベスト・メンバーでの出場となっているが、やはりウィギンスの出場も加わって、英メディアの数も増加。取材申請リストを見ると報道陣のその数はかなりのことに。
 
裏手に現在屋内BMX競技場が建設中
裏手に現在屋内BMX競技場が建設中
ヴェロドロームの奥がBMX競技場
ヴェロドロームの奥がBMX競技場

   
   
  さて今回の日本チームの出場選手、今回もトラック・チーム、シクロ・チャンネル・トーキョー(CCT)・チームでの参戦もあり、全体としては大所帯。ナショナル・チームは男子スプリント系の渡邊一成、新田祐大、北津留翼、雨谷一樹、そして男子エンデュランス系の盛一大、女子は加瀬加奈子、中川諒子の合計7名。CCTチームは今シーズン初の参戦となる成田和也、浅井康太、柴崎淳で日本勢は合計で10名。
 このうち、盛、北津留、浅井、雨谷、加瀬、中川の6人は直前に行われたアジア選手権大会(タイ・ナコンラチャシマ)にも参加し、バンコクから成田へのフライトの後、成田に1泊してすぐにこのマンチェスターというタフな日程。中国、マレーシア、韓国、香港といった国々も同様なことから日本だけに課せられたものではないが、正直なところ、連戦となる各選手からは「やはり、正直移動時間はきつかったです。」「あまり弱気なことは言えませんが、ちょっと疲れが残っている感じですね。」「昨日は良く眠れたんですけど、あと1日でどうですかね。」という余り響きの良い言葉は聞こえてこないが、これを乗り越えて是非とも結果を出して欲しい。
 エントリーは初日の男子スプリントに北津留、新田、成田、柴崎、男子オムニアムに盛、女子チーム・スプリントに加瀬、中川。2日目の男子ケイリンに渡邉、浅井、女子スプリントに加瀬、中川。最終日の男子チーム・スプリントにはナショナル・チームが第1走者に雨谷、続いて渡邉、新田、CCTチームは成田を第1走者に柴崎、浅井の順で挑む。興味深いこの2チームがどんな走りを見せてくれるかも楽しみの1つ。女子ケイリンにも加瀬、中川の2人が挑戦する。
 そして今回で7回目を迎えることとなったインターナショナル・ケイリン・イベント。日本勢はスプリント陣7名、成田、渡邉、新田、浅井、北津留、柴崎、雨谷が出場予定、これに外国人選手14名を加えた21名で優勝賞金15,000(約170万円)ユーロ(賞金総額67,000ユーロ、約750万円)を争うこととなる。外国人選手には日本のケイリンでもお馴染みなところでは、昨年の覇者クランプトン(イギリス)、ムルダー(オランダ)、ヌグ(マレーシア)、ペルヴィス(フランス)、今年は残念ながらワールド・カップでの勇姿を見ることの出来なかったエドガー(イギリス)らが出場、この他にワールド・カップ・リーダーのアワン(マレーシア)や実力者ケニー(イギリス)、昨年のケイリン世界選手権者レヴィ(ドイツ)といったライダーが出場。どのようなレースが繰り広げられるか楽しみなところである。
出場チームが多く狭いピット
出場チームが多く狭いピット
前日練習
前日練習
会場内のJKAケイリンの幕
会場内のJKAケイリンの幕

            
   
   
 
 
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