2013-14ワールド・カップ第3戦グアダラハラ大会
配信日:1月20日
1月18日(土)開催2日目
メキシコ・グアダラハラで行われているトラックW杯第3戦2日目。この日日本からは、期待の男子ケイリンに渡邉一成、脇本雄太の2人が出場しました。しかしともに好走はしたものの1回戦・敗者復活戦を勝ち上がれず両者敗退という結果でした。また、女子スプリントに出場した石井寛子、前田佳代乃の2人も、最初の予選タイムトライアルを石井が11秒689で23位、前田が11秒366の19位で、上位16人までの本選進出ラインを越えることができず敗退となってしまいました。前田はもう1種目、500mタイムトライアルに出場して35秒259のタイムで参加16人中13位の成績。そして男子の1kmタイムトライアルには中川誠一郎が出場し、1分1秒898のタイムで13位という成績でした。この他、2日間で6種目を戦いその総合成績を競う混成競技・オムニアムに、男子・橋本英也、女子・塚越さくらが出場し1日目の3種目を戦いました。結果は橋本が2種目目のポイントレースで3位に入る健闘をみせ暫定9位、塚越は1種目目のフライングラップでは9位につけたものの、その後の集団競技2種目がふるわず暫定16位という成績でした。
<Play Back 男子ケイリン>
1回戦は2着までが準決勝に勝ち上がり、3着以下は敗者復活戦に進む。第2組出場の渡邉はスタート後隊列2番手につけて周回を重ねる。残り2周半、ペーサーが退避するタイミングで後方からポーランドのサルネツキとオーストラリアのハーウッドが上昇、その後サルネツキが先頭に出て残り2周となる。渡邉はこの時4番手。そして残り1周半となったところで渡邉がスパート、前3人を抜いて一気に先頭に躍り出る。そのまま逃げ切りを図る渡邉だが、最終4コーナーを過ぎて後方から追い上げてきたニュージーランドのドーキンズとドイツのアイラースに並ばれフィニッシュ。写真判定の結果、渡邉は2人に抜かれ3着。敗者復活戦に進むこととなった。
1回戦第4組出場の脇本雄太は隊列の最後尾・6番手で周回を重ねる。残り2周半、5番手につけていたコロンビア・ラミレスの踏み出しに合わせ脇本もスパート。前団を一気に抜き去り残り2周のホームで先頭に立つ。脇本はそのままスピードを緩めずフィニッシュラインを目指すも、後方から追い上げてきたニュージーランド・バンベルトーヘンとコロンビア・ラミレスにフィニッシュ直前で交わされ3着ゴール。渡邉同様敗者復活戦回りとなった。
1着のみが準決勝へ勝ち上がる敗者復活戦。4人でのレースとなった第2組出場の渡邉は周回3番手をキープする。残り2周半、ペーサー退避のタイミングで最初に動いたのは最後尾につけていたメキシコのベルデューゴ。この動きに合わせて2番手のマレーシア・アワンが踏み出し先頭へ、しかしすぐさま後方に下がったウクライナのビノクロフが巻き返し再び先頭に立つ。渡邉は2番手となったアワンの後ろ3番手で仕掛けのタイミングを計る。最終2コーナー、渡邉が満を持してアタック。しかし2番手のアワンがこの動きに合わせて踏み出し前に出る。捲り不発となった渡邉はここで万事休す。結局4着でレースを終えた。
敗者復活戦第4組出場の脇本は、隊列の先頭で周回を重ねる。ペーサーが退避しても牽制状態が続くレースは、残り1周半で動き出し、3番手につけていたイギリスのオリバが先頭に出て残り1周の鐘を聞く。2番手にチェコのプタチュニク、脇本は3番手につけ踏み出しのタイミングを計る。そして最終バック過ぎ、脇本が渾身の力でペダルを踏み込み追い上げに入った。しかし前2人にはわずかに届かず3着。1回戦の壁を越えることはできずここで敗退となった。
男子ケイリン決勝は、カナダのバレット、コロンビアのラミレス、イギリスのオリバ、ドイツのアイラース、オランダのブクリ、そしてマレーシアのアワンという6人で行われた。周回を重ねるごとに緊張感が増し、いよいよ前を引くペーサーが退避しゴールへの駆け引きが始まるかという残り2周半、主導権を握ろうと後方から踏み出したドイツのアイラースと、先頭位置でこれに合わせてスピードを上げたマレーシアのアワンが、なんとペーサー追い越しの反則で失格。波乱の決勝は残る4人での再スタートとなった。そのレースは残り2周でカナダのバレットが集団を抜け出しパワー全開で逃げる展開。しかし今大会好調のオランダのブクリが最終バックから踏み出しでこれを捉え、前日のチームスプリントに続いて今大会2つ目の金メダルを獲得した。