ただなんて言いますかね、(優勝して)信じられへん気持ち。やったなっていう感じです。一番獲りたいダービーだったですし。僕の場合は家族をはじめ応援してくれる人は本当にたくさんいたんで…。長かったですから、低迷が。その中でずっと支えてもらって、本当にもう周りの方々全員、ファンの方々全員にも感謝の気持ちでいっぱいです。去年を振り返って自分のその人生の中でいつも一番欲しい物っていうのが、なかなか手に入らなかったんで…。今こうして本当に一番欲しかった(ダービーの)タイトルが手に入れられて、本当にうれしいです。最初に(タイトルを)獲った時と違って、実力的にはそれにふさわしいかどうか、ちょっとわからないですけど。きょうも市田君が前を走ってくれて、いつもプロテクターを着ている市田君を見ると(プロテクターを)着てなかったんで。そういう気持ちがすごい伝わってきたし、後ろを固めた(山口)幸二さんも何も言わずに任せてくれたんで。同じ舞台で仲間に支えてもらって本当に感謝してます。
(レースは)ちょっと長塚君の降り方も急激やったんで、もうすぐに市田君の体の角度を見て落車するなっていうのがわかった。そういうところでは冷静にいられたんですけど、そのあとはもう自分の力をしっかり出すために、幸二さんにも任されていますから前に前にっていう気持ちでいました。打鐘では鈴木(謙太郎)君と山内(卓也)君の間が空いたんで、先行するつもりでいたんです。それが山内君に締められて結果的には下げざるを得なかった状態になった。そこからはとにかく長塚君の動きを見ながら、自分のタイミングで踏もうと思ってました。スピードはもうよくわからなかったですけど、4コーナーを回ってからは本当に長く感じました。ゴールしてオーロラビジョン見るまで、もうひとつ信じ切れへんというか。本当に自分が1着でゴールしたのかどうかが、わからなかったです。幸二さんが声をかけてくれた時に、初めて(勝ったと)わかりました。去年もファン投票で1位で選んでいただいて。苦しい時期もずっとファン投票上位で選んでいただいたことが、自分の力にもなってました。それがずっとモチベーションを保ち続けられた大きな要因だと思います。本当にこうやって恩返しができてよかったです。これからもいままで通りひとつ、ひとつのレースでいっさい妥協することなく、すべてのレースで力を出し切れるように頑張っていきたいです。
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