第70回日本選手権競輪（ＧＩ）

優勝者コメント

　（ゴールした瞬間は）出切ったときに新田（祐大）君と吉田（敏洋）君が追い掛けてるので必死でしたねもう。それだけですね。（1着とわかって）ホントしびれました、自分で。
　（決勝戦は）色々と考えたんですけど、やっぱり自分が1番得意な悔いのない戦法で、もう思い切りワンチャンスだけ集中していこうと思ってました。新田君が前々に行ったし、深谷（知広）君ももう1回巻き返したので、絶対にチャンスが来ると思ったので、しっかりそこだけ見逃さないように仕掛けられました。
　（リオ五輪前に向けて、これが最後の競輪のレースとなるが）それは多少（頭の中に）ありましたけど、やっぱりもう、熊本（地震）被災地支援競輪ということにして頂いたのが。その思いだけでしたね。
　（4月14日は）伊豆に移動するために川崎にいて、2回目（16日未明の本震）のときは伊豆にいました。その日は（熊本に）移動できなかったので1、2日待って、どうしても熊本（空港）には（飛行機が）飛ばないということだったので福岡（空港）に飛んで先輩に迎えに来てもらったって感じですね。17時間とかくらいかかりましたかね。高速（道路）も通ってなくて。バスと電車も止まってたので。何とか、車で先輩に助けてもらいました。
　（自身の被害は）僕の家はそれほどでも。少し具体的に言うと給湯器とかが倒れたりしたんですけど。建物自体は何とか持ちこたえたので。家の中はぐちゃぐちゃでしたけど。ひどい所はとても被害がすごいので。5日間くらいは熊本でできる限りのトレーニングと片付けに追われてた感じですね。それで少しバンクにも乗りたかったので2、3日前に川崎に入って少し練習させてもらいました。それでここに入れたって感じです。
　（今回は勝ち上がりの段階から流れが向いていたような）ホント不思議な感じでしたね。僕に追い風が吹いていたような。ホントに6日間、自分に追い風が吹いていたとしか言いようがない展開でした。僕は走ってアピールするしかないので、それができて最高ですね。
　（リオ五輪までのスケジュールは）1番最初に合宿があるんですけど、全プロ記念の（翌日の）競技には出場するんですけど。全プロの競技と、6月、7月に競技の試合に少し出て、合宿しながらオリンピックっていう感じですね。（出場種目は）スプリント1種目です。
　（同じナショナルチームの渡邉一成が先に2月にタイトルを獲ったが）今回のメンバーの中で僕が1番実績がないので、そこは何とか早く追い付きたいと思ってたので、頑張れてよかったです。
　（タイトルを獲って）まだ実感はないですね。今回、自分の力だけではないってところがあるような感じがして、皆に獲らせてもらった感覚です。（優勝賞金6500万円の使い道は）全部（被災地支援金へ）と言いたいんですけど（笑）。僕も3か月（競輪を）休むので生活できなくなるので、考えて多少なりとも熊本に使っていただけるように考えたいと思います。支部長とも相談して考えたいと思います。
　（年末のグランプリ出場も決定して）ホントですね。何か良いことばっかりで信じられないんですけど。今日入場したときに静岡はお客さんが多いので、「ここで優勝したらグランプリか」って思って、グランプリはもっとすごいんだろうなって、ちょっとそういう想像をしてました。
　（今後はリオ五輪に集中して？）そこにしっかり照準を合わせて頑張りたいと思います。（競輪は）早ければ8月の終わりか、9月の共同杯で復帰って感じだと思います。（タイトルホルダーとなり）そういう自覚を持って九州を引っ張っていきたいと思います。
　（最後に被災地熊本の人たちへ）感謝しかないですね。被災地支援競輪で僕が優勝できたのも皆が応援してくれたおかげだと思っているので。ホント感謝してます。