優勝者コメント
「ラッキーですね。100%の自信はありましたけど、勝つか負けるかは勝負だから、そればっかりは終わってみないと分からないこと。ただ優勝する自信が走る前からあったし、スルスルとビクトリーロードが開いたし、(松岡)貴久の頑張りに尽きます。獅子が自分の力を知ったんでしょうね。(2コーナーは)ちょっと危なかったです。自分も内にそのまま降りて、真ん中に入った形だったので、とりあえずあそこで引っかかったら自分だけでなく貴久も落車してしまうパターンだし、それだけは避けようと。自分も斜めになりながらも真っ直ぐ走って立て直して、あとは貴久がいってくれると思ったし、バックを踏むときつくなるので軽くバックを踏みながら、うしろに巧くスイッチできれば良いなと思いました。
(4コーナーからは)無我夢中でした。そこまで余裕は無くて、そこからは本能の赴くままにと。浅井(康太)を抜いたら優勝というのは分かったので、とりあえず踏もうと思ったんですけど、思いの外、久々だったのでちょっと状態が前に入りすぎて、交わせないかなと思いながらも、(小倉)竜二のマネをして思い切りハンドルを投げました。
(ゴールは)たぶん抜いたと思って、ヤッター!と声を出してしまって。でも優勝だったら合志(正臣)とか後輩が敢闘門に来てくれると思っていたら来ていなかったので、『アレ?やっちゃったかな』と(笑)。お客さんも優勝だと言ってくれたけど微妙だったので(回ってきた時は)手を挙げませんでした。確定が出るまで分からなかったですね。(優勝が決まった時は)嬉しかったです。運が良いですし、競輪は天職なので、自分が出来るマーク、追い込みという戦法で、自分がすべきことも分かっているし、それを全うしようと思います。『九州は先行屋がもっと育ったらなぁ』とかよく言われるんですけど、本当に個々の能力はすごい高いし、誰とかではなく、自分が付いた時は若手は真剣に頑張ってくれるし、それに応えるべく自分もしっかりしないといけないですし。自分がしっかりしないと若手も来ないし、それをここ何年かで分かったので自分がまず頑張ろうと思っていました。
(賞金ランキングが9位まで上がって)来年は必ずGIを獲ると思っていたんですけど、早い段階でGIIを優勝することが出来たので、地元の競輪祭もありますし、(9人の)SS班も来年から始まるし、そこに入りたいというのもあるので、もう頭は競輪祭の優勝しか考えていないです。自分が自分で走り出した結果なので自信があります。気持ちよく自転車にまたがって、自転車と自分が一心同体になった感じですね。今まではすごいストレスがたまっていました。自分の場合は両親と先祖に感謝しないといけないくらいケガをしないのに、やらなかったのだから自分がたるんでいただけでした。また男になりたいし、(頂点に)もう一回いかないとね。まずはもう一回いって、その後はそこから考えます」
第27回共同通信社杯秋本番(GII)レースダイジェスト
周回は、武田豊樹‐飯嶋則之‐岡田征陽、友定祐己‐岡部芳幸、松岡貴久‐小野俊之、深谷知広‐浅井康太。残り2周前で、深谷が上昇開始。前を取っていた武田を抑えようとしたが、打鐘で武田は突っ張って先行。深谷もアウトから前に出ようとしたが、打鐘過ぎ4コーナーで飯嶋に牽制され後退。しかし、まだ踏み辞めず再度最終1センターで踏み込み前へ。その後ろにいた浅井は、最終バック過ぎ、内飯嶋、外深谷の間をこじ開け、捲り追い込みにでた。その空いた所に、松岡‐小野が突っ込んできて小野が中バンクを伸び、浅井とゴール勝負。絶妙なハンドル投げで小野が優勝を飾った。2着は浅井、3着は松岡。
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