2回戦に進んだ成田だが、抽選だとはいえあまりに酷な組に入った。他のメンバーはボス、ウォルフ、トゥルナン、キァッパ、エドガーと強豪だらけ。成田は内枠からペーサーの後ろをとる。その後ろにエドガー、ボス、キァッパ、トゥルナン、ウォルフで周回。ラスト3周からしきりに後ろを気にして仕掛けのタイミングをはかる。残り2周でトゥルナンがスパート。他の選手が続き、それにあわせて成田も踏むが徐々に外側にかぶせられていく。まくり切られまいともがきながら内で粘りを見せる成田。成田が内で粘ったため4コーナーを回ると集団は外に広がって行く。最後は外のスピードが勝り、ボスが1着、ウォルフが2着。成田は6着となったが、さして差が開いたわけではなく、蒼々たるメンバー相手にあとひと踏ん張りでもしかしたら?と思わせる競走だった。
2回戦6着だったことにより順位決定戦にまわることとなる。(1~3着が決勝へ、4~6着は順位決定戦へ) 成田は外側5枠ながら、よい踏み出しで2番手をキープ。ジェリンスキーの後ろをまわる。ペーサーが退避しても様子見でそれほどペースがあがらない。残り2周でエドガーが前へ出てエドガー、ジェリンスキー、成田の順となる。最終周回、エドガーを抜こうとジェリンスキーが並びかけたのを見て、そのままエドガーの後ろへ。ゴールスプリントになるも位置関係は変わらず成田は3着。総合9位で入賞。UCIポイントの獲得に貢献した。 本来ならば日本選手にはもう少し上の着を期待したいところだが着位よりもレース内容が、 「次へつながる」と思わせるものであり今後が楽しみといったところか。
競走後の成田のコメント (「初戦にしてあのメンバー相手に上出来だと思うが?」の問いに) 「(苦笑いしながら)ホントですか?そうならいいんですけど・・・。2回戦はトゥルナンの番手にいきたかったんですけど、彼が一度流したじゃないですか?そこでスピードが落ちたところに踏みなおされて、ちょっと遅れちゃいました。それで間に人が入っちゃったんですよね。もう3番手になったら粘るしかないと思って・・・ああいう競走になりました。 順位決定はジェリンスキーの後ろにいたんですが、エドガーが来てその前に入りましたよね。それで、ジェリンスキーがエドガーを外から交わそうとしていたので、僕はジェリンスキーとエドガーの間を突き抜けたかったんですが、ジェリンスキーがしめてきたのであかなくって・・・。まだ力が残ってたんですけど・・・。250mでのケイリンは初めてだったのでまだ分からなかった部分もあったんですが慣れてくればもう少し行ける気がします」
また1kmタイムトライアルには及川裕奨が出場。滑り出しは悪くないように思われたが、後半スピードを維持することができず1′05″437の時計で10位となった。
及川のコメント 「最後タレた感じになっちゃいました。2周目で既にアレレ?って思ってました。1周目、8割の力で18秒そこそこでまわれればと思ってやってるんですけど。(今回及川は19″154)はじめからあげていくタイプなので、はじめにかせいどかないと・・・。ドイツ人とかってタレないからうらやましいです。次、アジア大会もあるのでがんばります」