ワールドカップ第3戦カリ大会 レポート
配信日:12月16日
■12月11日(初日) 天候 くもり時々雨 気温24℃ 観客2400人
時折、夕立のような雨が降っている。 屋根がフラットに作られているため、雨を受ける音がかなり大きく場内に響く。
初日の今日は柴田一樹がポイントレースに出場。 決勝進出が目標と言っていた柴田の念願はかなうか?
序盤から、続々と逃げをうつ各国の選手たち。柴田は大集団の中に陣取り様子をうかがう。残り53周あたりから、逃げ選手がラップする動きが活発になり、残り40周にかけてほとんどの選手がラップを達成。残り35周の時点で、ラップをできていないのはボリビアの選手と柴田のみとなった。 柴田は終始大集団でアクションを起こせないまま残り18周。 集団の先頭は走るものの、ラップをしに行くほどスピードも上がらない。 いいところなく終わるかに見えた残り8周、柴田がついに逃げの体勢を見せる。 しかし、誰も柴田を追うことなく、1人逃げの形に。集団は半周差ぐらいで、ちょうどラップを許さないぐらいのスピードを保っている。1人で最終周回まで逃げ続け、最後は1位通過でポイントをゲット。しかし、ラップを達成できなかったツケは大きく、最下位となり予選通過はならなかった。
柴田のポイントレース。やっとバンクに
慣れてきたと語っていたが・・・
柴田のコメント
(「ラップの状況はわかっていた?」と聞くと)
「はい。ほとんどの人がラップしたと思ってました」
(「はじめの逃げに乗ろうとは思わなかった?」と問うと)
「乗るつもりは十分ありました。でも、やっぱり慣れてないせいで、コーナーでふくらんじゃってタイミングがとれませんでした。コーナーでビビッてバックを踏んじゃうんですよね。今日はダメだったので、スクラッチでは最後のゴールスプリントにからめないのも覚悟で、“逃げる”ということをやってみようと思います」
柴田の進めなかったポイントレース決勝はCOFIDISチームでロードレースも走っている地元コロンビアのレオナルド・デューケが地鳴りのような地元の声援に押されてラップを重ね、最後も1位通過と最も美しい勝ち方で優勝。ファンを歓喜の渦に巻き込んだ。
ポイントレース優勝、コロンビアの
レオナルド・デューケ
場内を埋めた観衆もデューケの勝利に大喜び
チームスプリントには日本は不出場。注目されたディディエ・アンリエ、ケビン・シロー、ミカエル・ブルガンを擁するCOFIDISチームは、シローのラップタイムは悪くなかったもののチームとしてはあまり揮わず。またメルボルン大会優勝時と同じメンバーで望んだチームTOSHIBAもいまひとつ。結局カーステン・ベルゲマン、ステファン・ニムケ、ロベルト・フォルステマンのドイツチームが予選、決勝とも44″6台と安定した走りで優勝した。
また女子のスプリントは、このメンバーのなかにあっては圧倒的な強さでリトアニアのシモーナ・クルペカイテがフランスのクララ・サンチェスやキューバのリサンドラ・グエラなどを押しのけ表彰台の真ん中に立った。
ドイツチームは安定していた
第2戦のメルボルン大会と比べると、韓国、マレーシアなどの参加がなくアジア勢が少ない印象。 ヨーロッパ勢も派遣選手の人数を絞っている感じだ。 逆に当然のことといえば当然だがコロンビア、ベネズエラ、アルゼンチンなどのユニフォームが目立つ。言い方はあまりよくないが全体的に1.5軍から2軍といった印象。
そんななか、1、2戦でお目にかかれなかったケビン・シローがついに登場。オリンピックでの走りは、すばらしく、クリス・ホイの勢いを止められるのはもはや彼しかいないのではないかと思わせた。
チームスプリントでは3位に甘んじたものの個人の走りは好調のようで明日からもこのフランスの切り札の走りに注目だ。
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