09-10ワールドカップ第1戦マンチェスター大会
 
配信日:11月4日
 
 
■10月31日(土) 開催2日目 天候 晴れ後曇り 気温15度 観衆2,700人

 初日の昨日は6種目中4種目でイギリスの勝利。相変わらずのトラック・サイクリング王国ぶりを見せつけられた。今日もまたイギリス国歌を何度も聞くこととなるのであろうか。
 
 2日目の今日はスプリント男子の予選でスタート。エントリー48人の中から本選に進めるのは3分の1の16名という狭き門。日本勢は渡邊一成と深谷知広に代わりエントリーされた佐藤友和。佐藤が32番、渡邊が37番目でのスタートとなった。まずは予選通過といきたい佐藤、果敢に200mのフライング・スタートに挑むも10.832で、この時点で通過16人の圏外。残念ながら本選への切符を逃してしまった。続く渡邊のタイムは10秒316とこの時点で6位。続くライダーのタイムが渡邊を下回り、この時点で本選行きが確定。 日本でもおなじみ、今シーズンからフランス人以外の初のメンバーとしてコフィディスで走るテアン・ムルダー(オランダ)や昨シーズンの世界選手権の銀メダリスト、アジズルハスニ・アワン(マレーシア)が予選落ちするシーンもあったが、マシュー・クランプトン(イギリス)10秒062、ジェイソン・ケニー10秒079、シェーン・パーキンス10秒127といった上位陣。5位中国のジャン・レイの10秒193といったところも気になるところ。しかし、圧巻はやはりこの人、クリス・ホイ。一人千切って9秒869。シーズンも始まったばかり。この先どうなることやら、といった感じは否めない。最終的に渡邊は13位での予選通過となり、続く8分の1決勝はシェーン・パーキンスと対戦することとなった。
ハロンに臨む佐藤ハロンに臨む佐藤
3分の1の狭き門をクリアしたい渡邊 3分の1の狭き門をクリアしたい渡邊
予選をクリアし、本選へ予選をクリアし、本選へ
           
   
   
 その8分の1決勝。パーキンスとの対戦での渡邊はインからのスタート。終始後ろを見ながらパーキンスの出方を窺う渡邊。前々からそのまま渡邊が先行態勢に入りこれを追撃するパーキンス。3コーナーからパーキンスが差を詰めてくるが渡邊も粘る。粘る渡邊、追うパーキンス、2人並んだところでゴール。やや差されたかという感じだったが勝負の行方は写真判定。結果はタイヤ差でパーキンス。惜しいところでクオーター・ファイナルの道は閉ざされ、クオーター・ファイナルB(9-16位の決定)へ進むこととなった。
後方のパーキンスをけん制する渡邊
後方のパーキンスをけん制する渡邊
あと少しだったが・・・
あと少しだったが・・・
   
   
 クオーター・ファイナルBでの渡邊は予選5位のタイムを叩き出した中国のジャン・レイとの対戦。5位のタイムを出しながら負けてしまったところをみるとやはりまだまだ荒削りだといったところか。今回の渡邊はアウトからのスタート。後ろからジャンを見ながらの戦いとなったが、ジャンがスパートを開始したときに若干踏み遅れ。スピードにのったジャンに際どく差し迫る場面もなく残念ながら敗れ、ここで今回の渡邊のスプリントは終戦した。今日はプログラムの関係上、淋しいがここで夜のセッションを待たずに日本選手の出場も終了してしまった。
発走前に集中
発走前に集中
今度は後ろから・・・
今度は後ろから・・・
   
   
 そのスプリント。予選の結果から、イギリス勢の上位独占が頭によぎるところだが、想像通り、1本も落とすことなく順調に勝ち進んだクリス・ホイ(スカイ+HD、イギリス)と、イギリス対決を接戦の2対1で制したマシュー・クラプトン(イギリス)の決勝、ホイに果敢に挑んだものの、結果的に力の差を見せつけられたシェーン・パーキンス(オーストラリア)と2本目では力を見せたもののわずかに及ばなかったジェイソン・ケニーの3位決定戦となった。
 まずは3位決定戦。内のケニーに外のパーキンス。ケニーが前を行く形で進み、残り1周となるところでケニーがスパート開始。結果そのまま1車身以上の差をつけて逃げ切り1本目先取。続く2本目、今度はパーキンスが先行態勢も最終2コーナーでケニーが並びかける、パーキンスも突っ張るが最後の直線でケニーが差し、2本連取。この時点でイギリスの表彰台独占が決定した。
 そして決勝戦。昨日のケイリンで逃げて良し、捲って良しといったところを見せ、最早手がつけられない感じのあるホイ。1本目はクランプトンが内、ホイが外からのスタート。クランプトンが後ろのホイを気にしながらのレース運び。最終周を迎える4コーナーからホイが踏み出すのに合わせてクランプトンもスピードを上げる。しかしホイのスピードが更に上がる。バック・ストレッチで並びかけ、3コーナーではまくり切る。結果1.5車身離しての貫録勝ちで1本目先取。2本目は内からスタートのホイが先行しながら進む。クランプトンも後ろからでは不利とみて前へ出ようとの素振りを見せるが、ホイもそれを許さない。結局前を行くホイが発進したのが残り1周の時点。これではどうしようもない。2本目もホイの圧勝で、ケイリンに続き、今シーズン初めのワールド・カップで早くも2つ目の金メダル奪取に成功した。
イギリス対決に大盛り上がりの観客
イギリス対決に大盛り上がりの観客
いや、手がつけられません・・・
いや、手がつけられません・・・


             

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