10-11ワールド・カップ第2戦 カリ大会
配信日:12月28日
■12月16日(木)開催初日 天候:曇り 気温23度
今年もワールド・チャンピオンのサルサの披露
キッズ・サルサも速いステップ
いよいよ大会初日。参加者が多いことから当初の開始時間の午後3時半を2時間早め、午後1時半からの開始となった。降り続いていた雨は止んだものの、またいつ降り出すか、というようなくもり空の中、大会が始まることとなった。まずはオムニアム予選。24名での本選での戦いとなるため、それ以上のエントリーがあった場合はポイント・レースでの予選で24人までを絞り込むこととなる。つまり2ヒートでレースが行われ、それぞれ上位12人が本選への切符を手にすることとなる。31人がエントリーした予選、日本から出場は脇本雄太、16人で争われるヒート1への出場となった。このヒート1には昨年の世界選手権王者クランシー(イギリス)や初戦を制し現在のワールド・カップ・リーダーのアーチボルド(ニュージーランド)、好成績をあげているラタイチェク(ポーランド)、ポイント・レースでは積極的に仕掛けるクウォク等が出場、下位4人が予選落ちとなるこのレース、距離は60周、15km。
レースは序盤スローペースで淡々と流れる。第1スプリントを前に仕掛けたのは脇本。残り52周というところで一人、集団から勢い良く飛び出す。これを追うクランシー。第1スプリントはこの2人でのトップ争いになるが脇本は最後差されてしまい2位通過で3ポイント獲得。そのまま先団は6人で逃げる体制に入るものの徐々にスピードは落ち残り46周で集団に吸収される。第3スプリントを目指し、徐々に集団がスピードを上げ、5人ほど逃げる形が出来、また脇本、クランシーを含む6人が集団から遅れ始める。脇本の表情もやや苦しそうに見える。残り31周のところでついにこの6人が逃げたグループにラップされ、その後集団もこれに追いつき、ここで痛恨のマイナス20ポイント、早々に3ポイントを獲得し予選通過に近づいたものの、脇本、ここで苦しい展開となる。第4スプリントでこれに参加しようとする脇本、他の選手に外に持っていかれるような形も見え、これには参加せず、第5スプリントで4位通過で1ポイント、最終ゴール前のスプリントで残り1周前4コーナーからスパートし、先に行く1人を追うが最後差されて3位でフィニッシュ、2ポイントを追加するが合計マイナス14ポイント、ボーダーとなったマイナス9ポイントに及ばずギリギリ13位で本選出場を逃した。
残念ながらオムニアム予選落ちの脇本
コメント 脇本:
「いやあ、駄目でした。自分で思ってた以上に競輪選手ですね。初めに行っとかないとと思ってポイント取りにいったんですけど、結局その後、脚が回復するのに時間がかかって・・・結局回復したの、あと10周の時ですよ。40周もかかっちゃいました・・・正直、ラップされるような状況になっているのが分かっていませんでした。ラップされてからヤバイって気付いて・・・脚がもうスプリント以上、1km未満って感じになっちゃっているんで・・・無理ですオムニアムは(笑)。夜のチーム・スプリント、脚の疲れ残さないようにして頑張ります。」
夜の部に入って日本選手はチーム・スプリントに登場。初お目見えのトラック・チーム、シクロ・チャンネル・トーキョー(CCT)は17チーム9組で争われる中で2組目バック・ストレッチからのスタートでアルゼンチンとの対戦、日本チームは4組目、こちらもバック・ストレッチからのスタートでメルボルンと同じYSD・トラック・チーム(マレーシア)との対戦となった。今大会は中国の出場がなく、前回メルボルン大会でつけた差を好順位で更に広げたいところ。またマレーシアもきっちりと下しておきたいところだ。1組目のメキシコが単独でレースを終えた後、CCTチームが登場。第1走者に初のワールド・カップでの第1走となった柴崎淳、第2走者に渡邉一成、第3走者にワールド・カップは今期初登場の新田祐大での走りとなる。第1走者の柴崎、スタートやや失敗し出遅れ、その後もトラック内側のブルーバンドに置かれたパッドを踏んでしまい結局1周を18秒727、アルゼンチンの18秒695にも遅れをとってしまう。しかし第2走者の渡邉が13秒258でアルゼンチンには大きく差をつけ、第3走者の新田が13秒560と更に引き離す形でゴールのタイムは45秒545。3チームしか走っていないこの時点では勿論暫定1位のタイムだが物足りないタイムとなってしまった。
初お目見えの
シクロ・チャンネル・トーキョー・チーム
ナショナル・チームのチーム・スプリント
まだCCTチームが暫定1位のまま、4組目に日本チームが登場。第1走者、前回18秒を切る入りとなった雨谷一樹、第2走者に前回メルボルンは第3走者を務めた北津留、第3走者は昨年メルボルンで経験している脇本雄太で日本チームは臨む。対するYSD・トラック・チームは第1走者に前回同様モハメド・ユノス、第2走者は前回のアワンに変えてヌグ、第3走者も前回同様ティシンという布陣。こちら雨谷もスタート後パッドを踏んでしまい、メルボルンには及ばない18秒141、対するYSDは18秒365、スタート後、雨谷から離れる形になってしまった北津留だったが13秒316、ヌグは13秒425で更に差を広げる、しかし更に北津留からも離れてしまった脇本が最後の1周を14秒399で終え、タイムは45秒856となりこの時点で4位。YSDは最終走者のティシンが13秒569、タイムは45秒359で日本を逆転。CCTチームを抜き、暫定でトップに立った。その後は6組目に登場した調子の良いポーランドが44秒741と45秒を切り、8組目に登場したメルボルンで2位だったニュージーランドがミッチェル、ウエブスター、ドーキンスの順で、メルボルンはチーム・スプリントには参加しなかったが今回はメンバーを集めてきたフランスがボジェ、シロー、ダルメイダの順でそれぞれ44秒318、44秒047のタイムを出し、最終組に登場のイギリスがメルボルンと同じケニー、ホイ、クランプトンの順で唯一44秒を切る43秒897でここにはベスト・メンバーを送り込まなかったドイツに先着した。結局イギリス、フランスが1-2位決定戦、ニュージ-ランド、ポーランドが3-4位決定戦と45秒を切ってきたチームでの戦いとなった。その1-2位決定戦、イギリスはケニー、クランプトン、ホイの順に予選とは変更しての勝負。スタート早いケニーが予選よりタイムを落とすものの17秒462で入り、フランスはボジェが予選よりタイムを詰めて17秒512、クランプトンが13秒222で繋ぐところ、シローが予選を上回る12秒753でイギリスを逆転。フランスは第3走者のダルメイダも予選を上回る13秒274で43秒539のタイム。一方のイギリスはホイがダルメイダを上回る13秒146でまとめるもタイムは43秒830。フランスに軍配があがった。3位は予選の順位どおりニュージーランドとなった。最終的にCCTチームは17チーム中8位、日本チームは12位に終わったが、CCTチームの渡邉、新田の区間タイムはそれぞれ全体の4位とタイム的にはともかく順位としてはまたこの先に希望を持たせるものとなった。
イギリスを下して引き上げるボジェとシロー
チーム・スプリント表彰
コメント 渡邉:
「スタートでつまずいちゃったのは事実ですけれど、僕としては走っていてもスピードが落ちる感じがなくてうまく3走の新田に繋げたと思います。チームを2つに分けちゃってもったいないって批判もあるみたいですが、雨谷なんかやっぱりスタート、いいですし、2チームで経験をつめて伸びていけると思うし、僕自身は良いと思うしすごくこれからが楽しみですよね。」
コメント 新田:
「今回はチーム・スプリントの第3走でどれだけやれるか、タイムを出せるかっていうのが課題だと思って来たので、まあ、タイムは出なかったんですけど、全体で4番目のタイムだったんでそういう意味では満足ですね。まあ、後はスタートを含めてチーム全体でちょっと上達出来るように練習して・・・まあ次の北京はバンクも軽いですし、屋内で風もないですし、チームとしても自分としてもちょっと期待できる、楽しみだなと思います。」
昼に予選が行われ夜に決勝が行われた女子団体追い抜きは予選で3分23秒132のトップ・タイムを出した現在暫定世界記録を持つアリソン・シャンクス率いるニュージーランドと差のない3分23秒917を出した現在世界新記録の承認待ちである実質のアメリカ・チームであるサラ・ハマー率いるトラック・チームのアウチ・プロ・サイクリングが1-2位決定戦に、予選で3分24秒323のイギリス、0秒001差でカナダに競り勝ったドイツが3-4位決定戦に進むこととなった。1-2位決定戦では予選のタイムを更新し3分22秒202を出したニュージーランドが逆に予選からタイムを落とし3分25秒222だったアウチ・プロ・サイクリングを破って優勝、予選のアウチのタイムを超える3分23秒789を出したイギリスが3位となった。
団体追抜き女子優勝のニュージーランド
チーム・スプリント女子、
1走ヴァーニッシュに2走ペンドルトン
チーム・スプリント女子表彰
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