
伏見俊昭(福島・75期) |
伏見俊昭は日本選手権では村上義弘や武田豊樹らを相手に果敢に先行して準優勝と東の王者にふさわしい走りを見せたが4月になってからは花粉症に苦しめられ、川崎記念とふるダビ武雄では準決敗退と精彩を欠いてしまった。しかし、ようやく花粉の季節も終わり、今シリーズまでにはしっかり立て直してきて、伏見らしい走りで主役の座に返り咲いてくるはずだ。
岡部芳幸(福島・66期) |
びわこバンクを得意中の得意としているのが岡部芳幸だ。一昨年の高松宮記念杯では上がり13秒1のバンクレコードを叩き出しているし、昨年の決勝では村上義弘の早駆けにあって7番手に置かれてしまったが、そこからの捲りで2着に届いている。今年はまだGⅠでの優出はないが、東王座戦では伏見の番手捲りを差して優勝、5月の平塚記念準決では武田―神山の本命ラインを捲りで一蹴している。総合力で判断すれば伏見が文句なしの東日本のナンバーワンだが、一発必中の捲りに関しては現時点では岡部のほうが上と見ていいだろう。
佐藤慎太郎はふるダビ武雄では小野俊之の1着失格による繰り上がりながら、昨年10月の共同通信社杯以来のビッグ制覇を達成している。ただ、日本選手権、いわき平記念と連続して落車した影響か、体調面では万全とはいえない状態だった。初日特選では先行した伏見の番手という絶好の展開だったが、3番手の渡邉晴智に交わされて3着に落ちている。今回も初日・青龍賞から伏見とタッグを組むが、伏見が武田を叩いて先行した場合、伏見をかばいすぎて直線で伸び切れないというケースも考えておいたほうがよさそうだ。

新田康仁(静岡・74期) |
南関勢は今回も機動力の面で苦しい戦いを強いられそうだが、新田康仁と渡邉晴智の静岡コンビが近況好調で一発の魅力がある。ふるダビ武雄の2日目優秀では、伏見俊昭や荒井崇博らを相手に先行、渡邉の好アシストもあって新田がまんまと逃げ切りワンツーを決めている。
侮れない存在なのが高木隆弘だ。近況は決して満足のいく成績ではないが、地元・平塚記念では岡部芳幸や小野俊之らを相手に優勝を飾っている。なによりも今年は平塚でグランプリが開催されるので是が非でも出場権を手に入れたいはずだ。4年前に平塚でグランプリが開催されたときも高木は高松宮記念杯で復活優勝を遂げており、今年もひょっとするとひょっとするかもしれない。

小嶋敬二(石川・74期) |
怪物・武田豊樹に真っ向からパワーで対抗できるのは小嶋敬二だろう。近況は記念でも2人が同乗するレースが多く、2人のパワー対決が開催の呼び物の一つになっている印象がある。対戦成績を見ると小嶋のほうがやや分が悪いが、小嶋が1着、武田が2着の力同士のワンツー決着というレースもある。また、2人のパワーがまともにぶつかりあって両者共倒れというレースも少なくない。 |