今年1月にデビューを飾り、全国のA級1・2班戦やチャレンジレースで大活躍を見せている99期の精鋭9名によるルーキーチャンピオンレース(若鷲賞)が開催される訳だが、なんと今回は第54回オールスター競輪(岐阜競輪場)の2日目7レースに組み込まれた。これまでは記念競輪内での開催がほとんどだったルーキーチャンピオンースが特別競輪内で開催されるとあって、注目度は高くなるし、各選手たちも気合いを入れて臨んでくることは間違いないだろう。
中心は4人揃った中部勢ということになるが、4者連係は考えにくく岐阜と愛知の別線勝負が濃厚か。なかでも優勝候補の筆頭は竹内雄作。徹底先行を武器にあっさりとチャレンジを突破。1・2班戦でも8連勝で特昇に王手をかけるなど、その実力は同期の中でも群を抜いている。さらに、地元戦というアドバンテージまで加わるとあって、死角らしい死角は見当たらない。同じく地元の今藤康裕だが、7月に落車による1ヶ月の長期欠場から復帰するも、影響が残っているのか成績はイマイチ。ただ、万全であれば侮れない存在には違いない。
愛知両者では猪俣康一も魅力溢れる1人。8月の高松で9連勝を達成し、特別昇班したばかりと勢いは一番だ。チャレンジでの勝率は77%を超えと圧倒的で(8月30日時点)、山口智弘との同県連係からワンツーを目指してくることになりそうだ。
6月のレインボーカップチャレンジファイナルで3着に入り、同期より一足早く1・2班戦入りした小松崎大地だが、師匠の岡部芳幸(66期)がオールスター本戦に参加しており、師匠の眼前でいいところを見せたいはず。
2名が参戦する南関勢だが、注目は里見恒平。チャレンジでの優勝こそ未経験(8月30日時点)だが、元アメフト日本代表だけあってパワー溢れる先行捲りは脅威そのものといったところ。郡司浩平は6月から長期欠場が続いており、このルーキーチャンピオンが復帰戦となる。レース勘や復調具合など不安要素は多々あるが、欠場前には1着を量産していただけに、軽視は禁物だ。
ルーキーチャンピオンは出入りの激しい「点と点のレース」になる傾向が強く、脚を溜めての捲り一発には最も警戒が必要。そういった意味では、決まり手の内84%を捲りが占め、普段から得意としている本郷雄三も面白い存在だし、四国から唯一の参戦となる小原周祐の動向からも目が離せない。
本郷雄三(熊本) |
猪俣康一(愛知) |
小松崎大地(福島) |
竹内雄作(岐阜) |
山口智弘(愛知) |
里見恒平(千葉) |
今藤康裕(岐阜) |
小原周祐(高知) |
郡司浩平(神奈川) |