昭和23(1948)年11月20日に小倉で競輪が産声を上げてから40年が経った昭和63(1988)年、競輪発祥40周年を祝おうと様々な行事が企画されましたが、その中の目玉が『ルビーカップ』と呼ばれる特別競走の実施でした。全国8地区の競走得点1位者に選考委員会が選抜した1名を加えた 9名によって、10月18日の平塚競輪S級シリーズ第3日目第12レースに1発勝負で行われました。『ルビーカップ』はファンに非常に好評を博し、翌年からも行われるようになりました。翌平成元(1989)年の第2回からは(社)共同通信社から冠を戴き、『共同通信社杯(ルビーカップ)』として実施されました。
その後、特別競輪等の運営方法が整理される中で、平成7(1995)年度から4日制の準特別競輪格(現在のGII)で開催されることとなり、平成6 (1994)年の第7回に『第10回全日本選抜(大垣)』の4日目シードレース(「共同通信社杯・スタールビー賞」)として変則的に実施された後、平成8 年1月の第8回(名古屋)からは前述のとおり4日制のトーナメントとなり、現在の形が確立されました。
平成13年度からのグレード制導入と開催月の再編によって、『共同通信社杯』は1月の『競輪祭朝日新聞社杯争奪競輪王決定戦【GI】』〔以下『競輪祭』〕へとつながる10月開催の【GII】としてリニューアルされました。
平成21年度からは、春・秋年2回の開催となり、春は4月に『共同通信社杯春一番【GII】』、秋は10月に『共同通信社杯秋本番【GII】』が開催されることになりました。『秋本番』は、これまでの共同通信社杯と同じくFI決勝成績上位者が集まる特色を持ったGIIです。春一番のフレッシュなメンバーとは一味違う実力派選手が勢ぞろいします。番組面でも改良が加えられ、春一番と同様に2日目の優秀競走を廃止しています。初日については、特別選抜予選を抽選で、一次予選を選考順位により決定する自動編成方式を採用しました。
平成24年度以降の特別競輪等の見直しにより、平成24年度から共同通信社杯は再び年1回開催となり、「若手の登竜門」的開催と位置付けられます。