渡邉晴智は近況こそ勝ち星が少ないのがやや物足りないが、目標を掴んだ時の安定感はさすがのものがある。10月・熊本記念は初日特選からオール2着の勝ち上がりで優出、11月・函館記念も決勝4着と調子も悪くない。南関東勢は山賀雅仁や山本建也に徹底先行で売り出し中の根田空史と機動力型も揃っているので、渡邉が今年最後の一戦で改めて存在感を示すとともに有終の美を飾ってくれるだろう。
脚力上位は柴崎淳だ。近況の柴崎は先行主体に戻して、意図的にバック回数を増やす競走を心がけているので成績的には安定性を欠いたところがあるが、10月・函館FIでは相変わらずの切れ味いい捲りで1年ぶりの優勝を達成している。柴崎目標の北野武史も優勝からはしばらく遠ざかっているが、9月・豊橋FIが決勝3着、10月・広島FIが決勝2着と健闘しており、柴崎が積極的に仕掛けていけばきっちりと中部ワンツーを決めてくるだろう。
関東勢は藤田竜矢の機動力を中心にベテランの川口満宏や諸橋愛らが結束して地元の意地を見せてくる。藤田は7月・小倉FIを優勝、8月・富山記念が決勝7着、11月・函館記念が決勝5着とトップクラスが相手の記念でも近況は好成績を挙げており、今回も地元勢を引き連れての大暴れが十分に期待できる。