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INTERVIEW S級S班独占インタビュー

佐藤 友和

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S 佐藤選手ってどんな人? そうですね、多分正直だと思います。というのも、いつも自分に正直でいたいなっていうのが基本にあるので。あとは性格的に、思ったことはすぐ言っちゃうタイプ。自分が正しいと思ったら、たとえ相手が先輩だったとしても言う。思ったことはちゃんと言おうと思ってるんです。でも、そこで「違うよ」って言われたらそれもちゃんと聞きます。

友達や家族と一緒にいても、決定するのは大体僕ですね。一応みんなに聞くんです。「今日どうする?何食べたい?」とか。でも相手にちょっとでも迷いがあるようなら「じゃあ、これ行こうよ」って決めちゃう。だって、自分の意見は決まってますから(笑)。もちろん、相手に食べたいものがあればそれを食べに行くけど、「選択肢出して」とか言うぐらいの気持ちなら、俺の食べたいものを食べに行こうって思う。もともとプランとか考えるのが好きなんです。家族旅行も自分でスケジュールを立てたりしますね

A 相棒の存在 相棒はいっぱいいます。その中でも特に浮かぶのは、山崎(芳仁選手)さん。競輪学校の同期だからっていうわけではないんですよ。実際、学校にいた頃は今ほど仲良くなかったですし。あまり一緒に過ごしていなかった記憶があります。それが、デビューして同じ北日本地区としてビッグレースに出るようになってから、一緒に過ごすことも増えて。その中でお互いの価値観が合ってきた感じなんです。会話をしていても、お互いが思ったことをハッキリ言いあえるので苦にならないし楽しい。いい情報を交換しながら、切磋琢磨できてると思いますよ。相手もそう思ってくれてるといいけど(笑)

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T 冬季移動で得られたもの 僕の住む岩手では雪の影響もあり、冬の間は毎年3月終わりまで練習場所を移しています。今までは茨城の守谷に行ってました。でも今回は震災の影響もあって、守谷から移動したんですよ。守谷には何度も行っていて、地元の人とのお付き合いも楽しくしていたので離れるのは正直寂しかったです。今年の冬季移動先もいろいろな事情もあって守谷に行けるかどうかわかりません。震災の時、茨城でも食料をなんとか調達しているという状況の中で、練習で滞在していた自分にご飯をご馳走してくれたり応援してくれたりと、本当にいろいろとお世話になりました。なので、たとえ冬季移動先が変わっても、お付き合いはこれからも続けたいと思ってるんです。次に行く場所でもいい関係が築けたらいいなと思いますね。

O オシャレ

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オシャレの情報源は雑誌です。大体の雑誌に目を通しますね。競輪場の宿舎では持ち込まれる雑誌も多いので、ほとんどの雑誌が手に入るのでは(笑)。だからファッション誌もほぼ全種類。『Safari』とかよく読みますね。雑誌で気になるものがあったらお店の場所をチェックして、その店に行って、実際に見てよければすぐに買い。買い物には時間をかけないです。だから、女子と一緒には買い物できないかも(笑)。「なんでこんなに見て何も買わないの?」「なんで手ぶらで帰るの?」って思っちゃう(笑)。自分は迷う事がないんですよ。体型のこともあるから、気に入ったものがちゃんと着られたら、即買いですね。買い終わってウロウロすることもなくて、サーッと見て終了。それで満足です。

T 長所・短所 長所は、人に合わせられる所ですね。短所は、自分の思ったことを真っ先に言ってしまうところ。思ったことを正直に言って失敗したエピソードは、多分いっぱいあります。一応、相手の立場に立って考えて言っているつもりではあるけど、そうじゃないと相手に言われたらそれまでですからね。自分も過去、先輩にいろいろと言われたことがあったけど、その時はわからなかったんですよ。今振り返って見ると、「こういう事が言いたかったんじゃないか」と思う。きっと僕のレベルがまだ至らなかったんでしょうね。ただ、言った事に後悔はしないですね。自分もハッキリ言ってもらったことでいい経験につながったので、相手にもいい経験になればいいなとは思っているんです。

O オッズ

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オッズを見てプレッシャーは特に感じないですね。今年は3月まで成績が悪かったので、僕から全然売れていないのが、オッズ見てるとよくわかった。(倍率一桁の)赤い字が並ぶことがなかったですもん(笑)。「今は人気ないな、しょうがないなー」って思って見てました。それが、先日の高松宮杯の時には、一日ごとにどんどん僕のオッズがよくなっていったんですよ。初日とか2日目ぐらいまではオッズも悪かったんですが、最終日には1番人気になれて。それは見ていて楽しく感じられるほど。結局、お客さんの判断は、今の自分の力の一番良い判断材料だと思ってるんです。選手とか関係者など限られた人数からの判断よりも、お客さんの何万人という眼からの判断の方が、重みがあるんじゃないかなと思うんですよね。だからお客さんの判断が見えるオッズを支えにして、気持ちを奮いたたせる部分はあるかもしれません。

M マドンナに求めるもの いろいろ変わりますが(笑)、最近気になる人は井川遥さん。山口(幸二選手)さんとかぶるんですけど(苦笑)。井川さんが出てる車のCMで「よ!イケダン!」(※イケダン=イケてる旦那)って言ってるのを観て、「よし、俺もイケダンになろう!」と思いましたもん(笑)。家族のために頑張ろうかと思って、嫁にメールしたくらい。「ちょっと俺、イケダンになるわ」ってね(笑)。あと、吉高由里子さんも気になりますね。「この人、芸能人?」って思うぐらいの普通な雰囲気がいいんですよ。先が読めない感じもいい。基本的には、僕が持っていない感性を持ってたり、自分をしっかり持って仕事で頑張ってる人に魅力を感じるんですよね。ビジュアル的にはあんまり気にしないです。でも、感性があって仕事で成功してたりする人って、結局みんなキレイだったりするんですけどね(笑)。

O 音楽とテーマソング裏話 音楽は、正直なところあんまり聞かないという。CMなどで耳に残った曲は調べたりもするが、CDを買ったり、ダウンロードはほとんどしない。レース前にヘッドフォンをあてて集中している選手も見かけるが、自分の場合は特にこれは!という曲はないという。

KEIRINグランプリ2010の前夜祭での選手入場曲で選んだレディ・ガガの『ポーカーフェイス』にはちょっとした裏話がある。「携帯のCMでかかってるレディ・ガガの曲でお願いします」とスタッフにお願いしたところ、当日のリハーサルで、リクエストした筈の『ポーカーフェイス』とは違う曲がかかってしまい慌てたという。とはいうものの、曲名に自信がなく、スタッフとやり取りすること本番の数分前。スタッフの必死の作業の甲斐もあり、結果ギリギリ間に合った。

「あの時、裏で一番焦ってたのは俺。髪型も曲のイメージにあわせて作りこんでましたからね。違う曲がかかったら「なんだあの頭?」ってなっちゃうとこでした(笑)

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K 買い物 買い物の失敗はかなりあります。仕事(レース)の前に買い物すると大抵失敗します。身体にジャストサイズで着たいので、ピッタリで買うんですよ。でもレースの帰りに着て帰ろうと思うと着れなかったりして。身体がなんだか大きくなっちゃってるんですよね。多分、足とかパンプアップして1センチぐらい太くなってるんじゃないですかね。で、結局着られないことが多い。考えてみれば、レース前は調整などして疲れをとった状態なんで一番細い状態なんですよ。で、勿体ないから保管しておくとたまりすぎてクローゼットに入らなくなるから嫁に怒られる。それで「ハイ、仕分け」って。毎年、定期的に段ボール2箱ぐらい仕分けしてるんですよ。結局ほぼ新品で友達や後輩に譲ることもあります、悔しいんですけど。

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A 相性いいものを自分色に

相性いいバンクはありますね。函館とか333mバンク、ドームは基本的にいいと思います。それから、自転車との相性もありますね。マキノに戻したのは、やっぱりなんとなく相性がいいかなって感じたところがあったから。あと、カラーリングにも結構こだわりがあるんですよ。今の自転車のカラーは、雑誌を読んでて決めたんです。所ジョージさんの車が載ってて、そのカラーを自転車に入れたらどうかなと思って。それで、自転車にうまくアレンジして入れたんですよ。色には自分なりにこだわりがあるんですよね。他のグッズとのトータルでカラーコーディネートも考えたりもしますし。あと、基本的に他の人とはかぶりたくないんです。自分だけのオリジナル性を出していきたい。もし後になってかぶっても、自分が先にやってれば「あ、俺の真似をしたんだな」って勝手に思えるし(笑)

Z 座右の銘 座右の銘は「努力して完璧になる」。これは昔からずっと変わってないです。もともと完璧な人間はいないからこそ努力を重ね、その結果完璧になる事、これは自分の根本を支える考え方だと思ってます。「努力」「完璧」という両方の言葉が好きという佐藤友和にとって、この言葉が昔からずっと変わらず心の軸になっていると語る。

U 運転の夢 アメリカを走ってみたいですね。車でもバイクでもいいんです。自転車でもいい。道路さえあればいい。何にもない、誰もいないところをただひたすら走ってみたいです。でも実際には時間もないので、今は国内が精一杯ですけど。とりあえず、今年は北海道に行こうと思ってるんですよ。北海道を自転車で走りたいなと思って。家族と行くんだけど、そのうち3日くらいは1人で放浪したいな思っています。もともと、うちの家族はみんな自由なんですよね。旅行に行っても別行動が結構多い。その土地でお互いにやりたいことがあれば、それぞれ別行動するんです。例えば、東京に家族で出かけるとき、ディズニーランドに行きたいって言われても俺は行きたくなければ行かない。でも、夜のショーは僕も興味があるから、昼は別行動だけど夜に合流して一緒に観るとか。うちの家族は割といつもそんな感じですね。相手の主張も受け入れるけど自分のやりたいことも曲げない。それでみんな満足だし、うまくバランスとれてますね(笑)

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