HOMEINTERVIEW平原 康多
のほほんとした長男体質のA型だと思いきや、几帳面な一面もあり、とにかく負けず嫌い。それはレースだけではなく、趣味や遊びにおいても徹底して楽しむ傾向がある。ダーツやオンラインゲームなどでも、とにかく勝ちたい気持ちが強く、とことん極めたいタイプだそう。
自分の思うベストレースはたくさんあるが、中でも、2009年の第60回高松宮記念杯競輪の決勝戦が感動的なレースだったと話している。自身が優勝したからというわけではなく、「関東ラインで連携をした武田豊樹選手の男気が伝わり、結果よりも武田選手の懸命な走りにしびれたレース」として心に残っているという。
車が好きなことでも有名であるが、黒のキャデラック・エスカレードとハマーの2台を所有。時間があればドライブにも出かけたりする。プライベートでは、いっさい自転車には乗らないため、気分転換をかねて車で移動をすることが多いとのこと。
プロの競輪選手を目指すにあたり、現役競輪選手の門をたたき、師匠とする選手の下でアドバイスを受けながら、練習をともにすることが多い。 平原は、実弟(平原啓多・97期)を形式上の弟子としているが、平原の下で練習をしている4人の選手を弟子だと思っていると話す。「彼らが真剣に教わろうという姿勢があるので、自分が積み重ねてきた経験を真剣に細かく教えています。4人がいることで、僕自身の励みともなっています。」
爽やかなスマイルで好感度が高く、女性ファンも多い。いつも笑っているように見えるので、「得しています」とは本人の弁。練習やレースではきりっとした表情を見せるが、取材やファンの前ではいかなるときでも笑顔で応える。座右の銘に「感謝」を掲げ、人とのつながりを大切に、気持ちよく相手と接したいという心の現われでもある。
父も弟も競輪選手という競輪一家で育ってきたが、特に「競輪」を意識してはいなかった。すべての面で、かげながらサポートしてくれた母の存在も大きいという。結婚して自分が理想とする家庭は、「平和で穏やかな家庭。気楽に過ごせるのが一番です。」と話している。外では、勝負の世界に身を置き、普段の練習もきついため、家ではのんびりとリラックスしたいそう。
2008年、2009年と2年連続KEIRINグランプリ出場。年末に行われるKEIRINグランプリは競輪界最高峰のレース。このレースに出場するために、1年間の一戦一戦を戦っているといっても過言ではない。「誰もがグランプリを目指して強くなろうと思っているのだから、他の選手以上に努力し続けなければ出場はおろか優勝することはできません。GⅠで優勝したことが契機になり、より勝つことに貪欲になりました。グランプリ優勝を目指してトップ選手としてありつづけたいです。」
競輪選手は、公正・安全面から、レース期間中は外部との接触を禁じられ宿舎に入り、決められたスケジュールで生活する。平原は、自由時間にDVDを観ていることが多い。特に好きな映画は、ハッピーエンドのストーリー。わかりにくい物語や悲しい結末などは、納得がいかないとか。「主人公がストーリーの途中でつらい目にあっても、最終的に幸せな結末を迎えると、自分までハッピーになれるからいいんですよ。」涙しながら見ていることもあるんだとか。
女性誌『anan』(マガジンハウス)の競輪イケメングランプリ特集に、候補者の1人として選ばれた。候補者に選ばれた感想は、「僕はさしみのツマです。たぶん、数合わせとして選ばれたんじゃないですか(笑)。」と謙遜していたが、実際に、さわやかで女性ファンも多く、人気が高いのは間違いない。
「ここが強いとか弱いとか、特に突出している点がないかわりに、バランス良く総合的に平均以上取れているという感じだと思います。レースで負けて凹むより、次のレースで勝てるように練習をして気持ちを切り替える。プラス思考でスーパーポジティブ」。