トレーニングをするとしないでは、身体の変化が大きいです。ウエイトをきちんとできている期間は、どんどん身体が締まっていくし、反対にウエイトをしていないと太ってしまう。当たり前なのですが、ちょっとしたことでも身体に影響するので、自転車に乗っているときの感覚がかわってしまうんですよ。
トレーニングとリラクゼーションができるパワープレートというマシンに乗ったり、整体やマッサージで身体を整えています。
練習と同じように、ナショナルチームで食事と栄養について学びました。この経験を活かして、バランスの良い食事を心がけています。
とはいえ、朝と昼は炭水化物がメインなので、夕食はなるべく野菜を多く摂る。生野菜ではなく温野菜を食べる工夫もしていますね。他には、食事の内容だけではなく、食べる順番もポイント。まず最初に、ご飯を食べるのではなく、サラダや温野菜など繊維質の多い野菜を食べてからスープを飲み、メインの肉や魚を食べる。この方法だと食べすぎも防げるので、ウエイトコントロールにもつながると思いますよ。
僕は食べることが好きなので、なるべく食生活でストレスをためたくないんですけどね。
----ちなみに、どんなメニューを召し上がるのですか?
朝食は毎日欠かさず「豚バラ丼」。起きてすぐに食べるんです(笑)。昼食は、ラーメンなど麺類が多いかな。朝と昼は、ささっと食べてすぐにエネルギーに変わるようなものを食べています。夕食は、野菜中心を心がけているくらいで、何でも食べますよ。
----えっ、朝から豚バラ丼とは信じがたいですが…。何か理由があるんですか?
結婚してから、奥さんが朝食にいろいろなメニューを作ってくれたのですが、起きて簡単にすぐ食べられるものを考えてもらっていたら、豚バラ丼に行き着いたんです。たぶん、自分の身体に合っているんだろうと思います。豚バラ丼が、その日の体調のバロメーターにもなっているかも(笑)。食べられないときは体調が悪いとわかるんです。
僕は料理を作ることが、気分転換です。実は、競輪選手になっていなかったら、料理人になりたかったんですよ。中学校の職場体験でも、ホテルのレストランでシェフ体験をしたこともあるほど。でも、片付けは一切せず、奥さんに任せます(笑)。
料理以外は、買い物ですね。オフといっても半日は練習するため、完全に一日休むということはないのですが、買い物で好きな服をたくさん買うことがストレス発散です!
好きなショップやブランドが(山口)幸二さんと同じなので、お互いに新作入荷情報を交換したり、服装チェックをしたりすることもありますね。
競輪と自転車競技を両立させて、両方とも結果を出したいという気持ちがあるので、練習環境や指導体制などが整えば、やはりオリンピックの舞台に立ちたいですね。
両立させることは大変ですが、自転車競技をすることで競輪を客観的に見ることができるし、海外の最先端のトレーニング方法を学ぶこともできる。そこで吸収した知識を競輪の練習に取り入れることもできると思うんです。
たしかに、競技用のバンクとは大きさも違うし、求められる力も違っています。自転車競技では瞬発力が必要なので、身体の反応をよくするために身体が軽いほうがいい。体重を落とさなくてはならないんです。反対に、競輪は、4日間を戦うスタミナを蓄えておかないといけないし、レース後半に伸びてくるためには多少体重が重くてもそのほうがいい場合もある。スケジュールのことも考えると、あらゆる面で調整が必要になるんです。でも、トレーニングや経験を重ねて自分をうまくコントロールできるようになったので、最近はあまりナーバスにはなりません。
北京オリンピックで銅メダルを獲得してS級S班に昇格させてもらったのに、日本の競輪で結果を出せないことは悔しかったです。世界を舞台に戦ってきたはずなのに、なぜ自分は勝てないのかと思うと、情けなくて。しかも、同じS級S班でも上位にランクしている選手との力の差を感じましたね。2年目は、この差を縮めて互角で戦えるようにしたいと思っています。