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成田 和也

S級S班に昇格してからも、自転車競技では世界を舞台に活躍しています。競輪と自転車競技の両立は難しいところもあるのでは?

先ほどもお話ししましたが、僕の場合、世界を目指して自転車競技を始めたことがきっかけで競輪選手になりました。競技が原点でもあり、モチベーションにもなる。オリンピックもあきらめたくない。半ば意地になって続けている部分もあるかもしれません。
どちらも甘い世界ではないので両立は難しいし、どちらか一方に絞ったほうがいいと思うこともあります。でも、競輪と競技の両方があるからこそ、今こうしてここにいることができるともいえる。僕にとってはプラスになることが大きいです。

両立することで、競輪と自転車競技の良さを見つけて、相乗効果を生むことができるのではないでしょうか。

競技をすることで、むしろ競輪のすばらしさを発見することができました。競輪は難しいと言われるけれど、それが面白さや魅力でもあります。競技は個人でタイムを競い、あくまでも勝つことが目的ですが、競輪は個人競技のようでありながらも、ラインで勝つという団体種目的な側面もあります。自分だけが勝ちたいという考えではなく、ラインを組んだ仲間が1着を取ったら自分のことのように嬉しさや感動を覚えるのは、競輪ならではなんです。競技をやっていたおかげで、ひとりよがりのレースではなく、ラインの重要性を考えて、北日本、福島のラインを大切にするように思えるようにもなりましたね。

S級S班に昇格して、どんな心境ですか?

SSに昇格したといっても、まだあまり実感はないことが正直な気持ちです。僕以外のSS選手は実力と実績があるので、赤いパンツを借りて走らせてもらっているような気持ちもあります。この1年を通して、S級S班という階級に見合った選手になれるよう精一杯走るというのが、今の自分が言えることです。

ファンへのメッセージ

競輪も自転車競技も、中途半端な気持ちではなく、どちらでも結果を残せるようにがんばれるだけがんばるつもりです。自転車を通して僕が感じた競輪のおもしろさをぜひ、皆さんに味わっていただきたいと思います。

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