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山口 幸二

ご多忙な中で、どのように身体づくりをしているのですか?

30歳を過ぎてから、自転車が思うように進まないと感じ始めました。
僕は小柄なので、どうすれば自転車が進むのかということばかりを考えてきたけれど、体力的にも衰えてくるから、それもカバーしなくてはならない。そうすると、単純に脚だけでペダルを踏むのではなく、上半身を効率的に動かすなど別の方法でもっと自転車をラクに速く進ませる方法があるのではないかと思って、試行錯誤を重ねてきました。その結果、人との出会いや新たな知識を吸収していくうちに、やっと自分の理想とするスタイルに辿りついたという感じですね。

----ご自身のベストな状態を見つけたことが、S級S班の2年目につながっているのですね。

3年くらい前、なんとなくですが身体の状態やレースの「良い感覚」をつかみました。
そこから身体も変わり調子も上がって、SSに入ることができたんです。年齢による、体力や脚力が衰えは不安だけど、良きトレーナーやベストな練習方法にめぐり合えたことで、少しでも長く競輪選手を続けていけそうな気がしますね。

食生活で気をつけていることはありますか?

一日の消費カロリーよりも摂取カロリーを少なめにすること、腹八分を心がけています。
朝食は小鳥の食事です(笑)。朝が弱くあまり食べられないので、コーンフレークとサラダのような軽めのもので済ませることが多く、クッキーやゼリー状の栄養補助食品だけでも十分です。
昼食は、自宅でとるときは、愛妻がつくる栄養たっ~ぷりの愛情ランチを(※編集部注 「最近は愛情が少ないのが寂しいところ」と一人ツッコミしてました(笑))、外食するときは、気分によってメニューは変わりますが、喫茶店で定食を食べたりすることが多いですね。
夕食は、これまた愛妻の愛情ディナー(笑)。週1回は、家族で外食をするのも楽しみの一つです。
競輪選手は、定食やラーメンをがっつり大盛りで食べるイメージがあるかもしれませんが、僕は元々少食なので、定食も残してしまうほど。その代わり、3時にスイーツはついつい食べてしまいます。

気分転換のためにすることはありますか?

異業種のいろいろな人と話すことも気分転換になりますが、一人になる時間がほしいこともあり、読書も気持ちの切り替えになっていると思います。結構、こういう時間が大切なんですよ。活字を追っていると、落ち着くような気もしますし。最近読んでいるのは、ビジネス書や明治時代や戦国時代などの歴史もの。移動やレース期間中の宿舎、寝る前の空き時間に読むので、あまり考え込まずに、さらっと読めるものが多いです。

昨年、S級S班として1年間を過ごした感想をお聞かせください。

S級S班の中でランキングのベストナインに入っていた選手と、自分との力の差の違いが大きいということを痛感したことが率直な感想です。特に、上位にいる武田豊樹、平原康多、山崎芳仁と比べてしまうと、その差は歴然。
その力の差を自分なりに受け止めたことで、少しでも彼らとの距離を縮められるようにがんばりたいし、勝ちたい。強い選手からいい刺激を受けて、やる気が起きたことも事実です。

ファンへのメッセージ

「そつがない」と言われることがあり、自分自身でもその部分が気になっていました。
昨年の賞金ランキングでは10位で、中の上というような成績。地道に走った結果だとは思いますが、パッとしないS級S班入りだったようにもとれる。華がないなと(苦笑)。
今年はそのイメージを払拭するためにも、「爆発力」をキーワードとして勝負に挑みたいと思います。もちろん、目標はG1優勝です。

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